其の８８６ 葛西用水路⑨・午の堀川伏越と逃樋・埼玉県加須市

　今回は葛西用水路と午の堀川（うまのほりかわ）の伏越・立体交差です。逃樋も登場します。


前回はやぐるま街道・正蓮橋まで進みました。正蓮橋より葛西用水路下流方向の眺めです。



正蓮橋下流約100ｍの所で午の堀川が葛西用水路と立体交差しています。写真は葛西用水路右岸から見た午の堀川上流方向です。



茅が繁り見にくいですが葛西用水路を潜る午の堀川伏越の吞口です。吞口右側上部に逃樋入口と思われる開口あり。吞口右上に葛西用水路右岸の排水樋管ゲート上部（午の堀川逃樋出口）が写っています。



葛西用水路右岸の排水樋管ゲート（午の堀川逃樋出口）です。



葛西用水路左岸から見た排水樋管ゲート（午の堀川逃樋出口）。現在は平常時なのでゲートは閉じています。大雨で午の堀川が増水した時はゲートを開け洪水を葛西用水路へ逃がします。葛西用水路は利水に加えて治水の働きをしています。



葛西用水路左岸から見た午の堀川下流方向です。午の堀川は延長7.4ｋｍ、下流の加須市北大桑で中川に合流しています。これまで見て来た立体交差河川と同じように排水路として開削されたと思われます。




午の堀川伏越吐口です。銘板や案内板がなく立体交差河川の名前を伏越名にしました。



カメさんが這いずり出ていましたよ。啓蟄が6日、探訪したのは一日前の3月5日でした。



その下流、葛西用水本線水路右岸の「右28－2分水工」看板です。対岸の葛西用水分水路左岸に分水工（伏越吞口桝）が見えます。



断面がＵ字型の伏越（ふせこし・逆サイフォン）で分水路及び本線水路を潜った用水は右岸側の伏越吐口桝（私が今乗っているグレーチングフタの桝）で吹き上がります。吐口桝から支線用水路に接続され、用水は田んぼへ向かいます。



中通下橋下流で葛西用水分水路の施設が見えてきました。



少し下流から見ました。岩瀬橋上流で似たような施設を見ました。向かって左、右岸の待避所のような施設は何でしょうかね。



左岸へ回り順に見て行きます。岩瀬橋上流の施設とそっくりです。



ラジアルゲートの円弧状扉体と巻上げ機。



その下流から見たラジアルゲート。



葛西分水路ゲート銘板。
串作橋・岩瀬橋間で見た「葛西分水路ゲート3号チェックゲート」と瓜二つの施設です。銘板によると「葛西分水路ゲート4号チェックゲート」と言います。葛西分水路の水位調整ゲートです。



新七釜戸橋まで下ってきました。葛西用水路上流方向です。2連用水路が続きます。



同、下流方向です。下流の橋は七釜戸橋。



七釜戸橋です。落橋防止装置が物々しいですね。

今回はここまでです。次回は岡古井落排水路と立体交差します。

今回のスタートやぐるま街道・正蓮橋の位置です。