6月17日(土)晴れ、あらためて訪れ、伊勢原市大田地区の田んぼを広範囲にわたって歩いてきました。第2工区揚水機場、農道に敷設のパイプライン、田んぼへの給水、開渠排水路など、ほ場整備事業でパイプライン化した田んぼを見てきました。

はじめに「神奈川県営ほ場整備事業大田地区」の位置図です。
左の現在地が前回訪ねた揚水機場です。歌川のゴム堰頭首工・大堰の堤防下にあります。今回はそこから南の方にある揚水機場と第2工区、第3工区の田んぼと排水路を見てきました。
「ほ場」とは普段あまり聞かない言葉ですが漢字で「圃場」と書き「ほじょう」とか「ほば」と読みます。農産物を育てる場所=田んぼ、畑、果樹園のことです。

前回見たように大堰で取り入れた用水は①城島用水②用水路③揚水機場の3か所へ流れて行きます。まず揚水機場前の道路沿いを流れる②の用水路を南へたどりました。幅60cm位の普通の用水路で西側の田んぼに給水しています。

上記で配り終えた用水の余水は西側を流れるこの排水路に流れ込んでいます。この排水路は揚水機場西隣のあやめの里の方から来ています。両側の田んぼからの排水を集めた南向きの流れです。

南流した排水路が東向きに流れを変える地点にある揚水機場です。位置図の第2工区にある揚水機場でこの排水路は小稲葉排水路と言います。
地上にある設備はポンプ操作盤と物置のみです。吸水池やポンプ設備は農道地下に設置してあるみたいです。

小稲葉排水路右岸に設置の取水口。ゴミ除けスクリーン付きで取水口と分かります。当初、「神奈川県営ほ場整備事業大田地区」案内板を見た時は地下水をポンプ揚水する施設と思ったのですが今日の探訪で取水源は小稲葉排水路と判明しました。
農道地下に吸水池があると思われます。

取水口下流に水色の転倒堰開閉器が残されていました。昔ここに転倒堰があった痕跡ですね。普通に開渠の用水路が走っていたのでしょう。それにしてもパイプライン化切替工事はごく短期間(10月から翌年5月までの間)に行われたのでしょうが凄いことをやりましたね・・・。
小稲葉排水路はこの先田んぼの排水を集めて東流し歌川に合流しています。

第2工区揚水機場の下流、小稲葉排水路を越え田んぼへ向かうパイプライン。管径は30cm位、幹線と思われます。前方の田んぼに黒い給水栓が見えます。

横から見たパイプライン。ハンドルはバルブの開閉用。300×75の数字が読み取れます。

付近の大田地区土地改良区の「水田通水実施のお知らせ」看板です。

これは下流の城島用水路交差点付近から見た小稲葉排水路の上流方向です。背景の一番高い山は大山です。富士山は左にちょっとだけ顔をのぞかせています。

先ほど見たパイプラインより細めの送水管です。農道から小稲葉排水路を渡っています。管径は75mm位でしょうか。

その先でフタを取ったまま給水中の給水栓を見つけました。

前方の歌川右岸堤防へ向かう小稲葉排水路。排水路なので当然ですが田んぼより低い位置を流れています。

排水樋管ゲートから歌川へ放流中の小稲葉排水路流末。

ほ場整備事業大田地区の田んぼ。黒い給水栓が並んでいます。

中にはこんなタイプの給水栓もありました。

高沢排水路へ向かう途中の農道で見つけた「いせはらし 用水制水弁」と表示のマンホールフタ。

城島用水路交差点付近から見た高沢排水路の上流方向です。

排水樋管ゲートから歌川へ放流中の高沢排水路流末。

おしまいにあやめの里の菖蒲です。まだ花見に間に合いました。あやめの里は今年度(平成29年度)で終了するそうです。
次回は城島用水を終点まで歩いたのでその様子を発表します。見どころは排水路との立体交差です。
第2工区揚水機場の位置です。
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