横浜水道みちを行く

横浜水道みちの事なら何でも知りたがり屋の管理人がその水源を目指して探索探訪をします。時には独りよがりな感想意見を述べます。

其の355 武蔵水路を歩く⑤ 埼玉県行田市~鴻巣市

 前回からの続きでこのシリーズ最終回です。武蔵水路を歩く三日目は12月30日(金)晴れ、北風がやや強い日に探訪しました。前回は箕田伏越まで進みました。

武蔵水路を横断する伏越・三枚橋
その先で見た武蔵水路を横断する伏越です。
三枚橋付近、右岸の伏越呑口施設。西から来た用水路が武蔵水路左岸へ伏越で渡ります。

武蔵水路を横断する伏越・三枚橋
武蔵水路左岸の伏越吐口。現在流れはありません。通水時の水際線跡が残っています。

武蔵水路を横断する伏越・二枚橋
こちらは二枚橋付近、右岸の用水路呑口施設。西側と南側から来た用水路がここで合流しています。武蔵水路左岸へ伏越で渡ります。

武蔵水路を横断する伏越・二枚橋
武蔵水路左岸から見た上記伏越吐口施設。

武蔵水路・糠田制水ゲート
武蔵水路最後の制水ゲート、糠田制水ゲートです。前回見た箕田制水ゲートと全く同じ仕様です。

武蔵水路・糠田制水ゲート下流
その下流は水路が広がり池のようになっています。前方の橋は新糠田橋。右側に水資源機構糠田排水機場があります。

糠田排水樋管と糠田排水機場
新糠田橋より下流を望む。正面は荒川左岸堤防を貫く糠田樋管です。
右側の建物が糠田排水機場です。除塵機が並んでいます。

糠田排水機場標札
「独立行政法人 水資源機構 糠田排水機場」正門の表札。

糠田樋管
糠田樋管のアップです。ここが武蔵水路の終点です。今は平常時なのでゲートは開の状態です。堤防の向こう側から日が差し水面が光っています。流れるがまま自然流下で荒川に合流しています。

荒川左岸堤防・海から64.0km地点
荒川左岸堤防に上りました。利根大堰から約14.5km、ようやく荒川に到達しました。標識に「荒川左岸64.0km」。だだっ広い川で流れが見えません。

糠田樋管・糠田排水機場
先ほど新糠田橋から見た糠田樋管を逆の荒川堤防から見ました。左手前は調圧水槽、その奥が排水機場の建屋。

糠田樋管(川表)
堤防外側(川表)糠田樋管です。広い河川敷を荒川本流へ向かう武蔵水路流末。糠田樋管は川裏と川表から荒川堤防を挟むように2基設置してあります。樋管ゲートはいざという時(荒川が洪水時)荒川堤防の役目を果たすので安全のためでしょうか。

糠田樋管ゲート(強制排水樋管) 

糠田樋管ゲート(強制排水樋管)
上流側にもう一基樋管が設置してあります。銘板によると「糠田樋管ゲート」と言います。糠田樋管ゲート下流の水路は糠田樋管下流の水路に合流しています。

糠田排水機場の役割
上下流の樋管の働きについて図解入りの案内板があります。
分りやすく解説してあるので紹介します。画像をクリックすると拡大します。
図の中で「自然樋管」が糠田樋管(川裏、川表)を指し、「強制排水樋管」は上流側の糠田樋管ゲートのことです。
糠田排水機場の役割
武蔵水路の最下流は荒川に合流しています。平常時は「自然樋管」から荒川に水を流していますが、洪水時には荒川の水位が武蔵水路の水位より高くなり、武蔵水路の水を流すことができなくなります。そのため、洪水時には「自然樋管」を閉め、糠田排水機場のポンプにより荒川の水位より高い位置にある水槽(調圧水槽)に水を上げ、「強制排水樋管」から荒川に排水します。

*「樋管」とは河川堤防の中をトンネルのように通りぬける構造物です。堤内地からの排水や河川水の取水等を目的とし河川堤防の効用を兼ね備えた施設です。 

(水資源機構現地案内板より)

荒川洪水時の様子・糠田樋管付近
荒川が洪水になるとこんな風になります。糠田樋管の管理橋すれすれまで水位が上がっています。怖いですね・・・。
(水資源機構現地案内板写真より)

糠田樋管より富士山を望む
糠田樋管を背に荒川堤防より富士山を望む。平安な探訪日和で良かったです・・・。


おしまいに荒川堤防下の石像二体です。武蔵水路歩きで初めての石像です。武蔵水路を完歩したこともあり気持ちが安らぎほっとします。画像をクリックすると拡大します。馬頭観音・糠田排水機場付近 
三面八臂(三つの顔に腕が八本)の馬頭観音像。

庚申塔・糠田排水機場付近 
庚申塔です。六臂の青面金剛、二鶏、三猿も彫られています。いずれも造立年は判読できず。

延べ三日かけて武蔵水路を歩きました。当初の予定通り8か所の伏越を見ました。その他の水門、放流口ゲートなどの内水排除施設、武蔵水路を横断する用排水路の伏越なども見られて良かったですね。利根大堰、沈砂池の壮大さ、武蔵水路の役割と狙いそのスケールの大きなことを目と足で実感しました。
冊子「生まれ変わる武蔵水路(武蔵水路改築事業)」のサブタイトルに~1300万人の生活用水を確保しながらの改築工事~とあります。日本の人口の一割をこの水路でまかなっているわけです。加えて隅田川の浄化や水路周辺地域の内水排除も行います。改めて驚嘆です。凄いことをやりましたね・・・。

それと私的には(どうでもいいことなんですが)こんなことに気づきました。武蔵水路には途中に排水口がなかったですね。水門や放流口ゲートはすべて内水を受け入れる施設でした。農業用水路を歩くと河川と交差する際に河川に排水するための余水吐や排水ゲートを必ず見かけるのですが武蔵水路では一か所もなかったです。唯一の出口は終点の糠田樋管のみです。私が気付かなかっただけで余水吐位はどこかに有ったかも知れないですね。

参考資料等
・水資源機構「生まれ変わる武蔵水路」
・月刊ダム日本No.854別冊
 「生まれ変わる武蔵水路(武蔵水路改築事業)」
・現地案内板、銘板等

関連する荒川下流の秋ヶ瀬取水堰探訪記を次回発表する予定です。

今回のスタート箕田伏越の位置です。

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