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横浜水道みちを行く

横浜水道みちの事なら何でも知りたがり屋の管理人がその取水源を探訪します。

其の95 相模取水施設を訪ねる・ビオトープ編

 7月27日(土)、神奈川県内広域水道企業団「みずきフェスタ2013」に行って来ました。会場は相模大堰や社家ポンプ場等の取水施設がある社家取水管理事務所です。

神奈川県内広域水道企業団社家取水管理事務所
神奈川県内広域水道企業団(以下企業団と言う)社家取水管理事務所正門です。正午前ですが大勢の人で賑わっています。年に一回の開放デーです。普段入れない所に入って見学することが出来ます。私も3ケ月前から首を長くして待っていました。
私の関心は相模大堰管理橋を渡ること、ビオトープ及び導水ポンプでそれらをじっくり見学することでした。
今回はまずビオトープから発表します。その後見学した相模大堰も見どころが多く昼ご飯も忘れてついついこの日は3時間も滞在してしまいました。

神奈川県内広域水道企業団社家取水管理事務所正門
これは今年4月22日(月)に前を通った時の写真です。
門は閉めきられどこか近寄りがたい雰囲気があります。
ボストンマラソンでテロ事件があり、それを機に警戒が厳重になったようです。門の右手に守衛室があります。

社家取水管理事務所構内
本館前で受け付けを済ませます。出展ブース、マジックショーなどはスルーして奥へ進みました。
本館と相模縦貫道の間の通路を北へ向かいます。当然、初めて見る景色です。左側は相模縦貫道でその西側は相模川左岸堤防上の道です。

相模取水施設・吸水池とポンプ棟
最初に右手に見えてきたのは吸水池です。右側の建物はポンプ棟。綾瀬系と伊勢原系導水ポンプが8台据付けてあります。
取水口から沈砂池そして吸水池まで来た原水は
綾瀬系が綾瀬浄水場へ500,000㎥/日、伊勢原系は伊勢原浄水場地下を通る酒匂川系導水トンネルに121,000㎥/日送水されています。残念ながらポンプ棟の中は今日の見学対象外でした。

相模取水施設・沈砂池
その隣は沈砂池です。4池あります。池の北の端に除塵機が見えます。

仔アユ回収装置
これは沈砂池の南端に設けてある仔アユ回収装置です。
取水口から沈砂池へ迷い込んだ仔アユを相模川へ戻す装置です。取り込んだ水はポンプでビオトープの池へ送られます。

仔アユ回収装置・ビオトープポンプ制御盤
吸水池脇の仔アユ回収装置制御盤ボックス。
上部に「仔アユ回収装置」、下の扉には「ビオトープポンプ」と書かれています。

社家取水管理事務所構内
排砂処理棟前の亀さんのトランポリン。
奥のテントの向こうにビオトープがあります。

社家取水管理事務所構内ビオトープ
社家取水管理事務所構内ビオトープ
ビオトープの中はこんな風に湿地帯が復元されています。
相模取水施設建設以前の湿地環境の保全・復元・学習用の生きた教材として平成12年3月に造られました。
ビオトープ:人工的に魚や鳥や昆虫等多くの生物が暮らす場所をドイツ語でビオトープと言います。

企業団「社家ビオトープ」パンフより抜粋

写真のようにビオトープ内は木道が設置してあり水辺の動植物の観察が出来ます。今日は子供たちが網で魚獲りをやっていました。

社家取水管理事務所構内ビオトープ
ビオトープの北のはずれです。水が湧き出ています。
仔アユ回収装置から送られた水でしょうか?仔アユが相模川を遡上する頃、迷い込んだ仔アユも一緒にここへ来るのかな?
ビオトープを通った水の出口については後述します。

ビオトープの植物サンカクイ
湿地植物サンカクイ。他にはミクリ、フトイ、ヒメガマなど。

ビオトープ・ヒメガマの花
ちょうどヒメガマの花が咲いていました。

ウシガエルのおたまじゃくし
ウシガエルのおたまじゃくし
これはなんでしょう?ビオトープ前のテントで子供たちが獲った魚などを水槽に入れて展示していました。
これはウシガエルのおたまじゃくしです。嬉しいな~~
ここでお目にかかるとは・・・。小学生以来の再会です。おちょぼ口がかわいいし愛嬌があります。
体長を測りました。しっぽの先まで7cmでした。年配の係員の話ではこの5月に生まれたおたまじゃくしで胴体部分はもっと大きくなりそのまま冬を越し来年ウシガエル(食用ガエル)になるそうです。
不思議なことにビオトープにアメリカザリガニは生息していないそうです。繁殖力旺盛なザリガニも天敵のウシガエルには勝てず食べつくされたようです。

ビオトープの生き物
これは隣の水槽のタニシです。昔は食用にしました。
隣に緑色のヤゴがいます。何トンボの幼虫かな?

社家取水管理事務所排水施設・樋門
さて、これは社家取水管理事務所前の道路(西は相模川に突き当たります)を相模川から見たところです。(今年4月撮影)
これは社家取水管理事務所の施設で樋門と言います。橋の先端に水色の水門巻上機が見えます。門扉(ゲート)は上に上がった開の状態です。

ビオトープ用水放流口
その先を川縁まで辿ってみました。水が流れ出ています。
これはビオトープ用水の排水路放流口です。
沈砂池へ迷い込んだ仔アユもここから相模川へ戻されます。
この水路は降雨時には周辺域の雨水排水口にもなるそうです。
相模川が洪水の時は逆流を防ぐため樋門のゲートは閉ざされます。

神奈川県内広域水道企業団・相模川水管橋
帰路、樋門のすぐ隣の相模川水管橋を撮りました。
企業団・相模川水管橋。相模川左岸より対岸の厚木市を望む。もう少し青空が欲しかったです。

相模川水管橋銘板クリックで拡大します。
橋脚に掲示の銘板です。昭和50年8月に竣工しています。
Φ1350mm、鋼製三弦トラス構造の橋で、延長約580m。
伊勢原浄水場で作った浄水を横須賀水道、神奈川県営水道の拠点へ送っています。

今回は企業団HP、会場受付で頂いた各種パンフを参考にしました。

企業団社家取水管理事務所の地図です。

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