横浜水道みちを行く

横浜水道みちの事なら何でも知りたがり屋の管理人がその水源を目指して探索探訪をします。時には独りよがりな感想意見を述べます。

其の359 武蔵水路・謎のロープと水球&ダムカード

 武蔵水路(延長14.5km)を歩いて最後まで謎のままだったロープと水球。設置理由が拙ブログ読者の方からの情報で判明しました。
「誤って水路に落ちた人がつかまるためにロープを流している。ロープは末端に水球を付け沈まないように、またつかまりやすいようにコブを付けてある。」
なるほどね・・・。この話を聞くまで浮遊ゴミを引っかける装置と思っていました。この一言で腑に落ちました。武蔵水路は至るところフェンスで囲われているので一般人が水路に転落はあり得ず、水路管理者である水資源機構の作業者が対象と思われます。

「謎のロープと水球」の設置理由が分かったので画像を見ながら振り返ってみます。

武蔵水路・赤見台放流口ゲート
赤見台放流口ゲート下流のロープ。8本のロープを流しています。確かにコブがあります。

武蔵水路のロープと水球
国道17号伏越下流のロープ。水球にゴミが付着しています。

武蔵水路・水路中央の隔壁
武蔵水路は「2連コンクリート開水路」です。ここは中央の厚さ25cmの隔壁板が切り欠いてあります。管理用の橋が架けてあります。

武蔵水路・水路中央の着脱式隔壁
こちらは隔壁板を取り付けた水路。隔壁板は着脱式です。なお隔壁板とは私が勝手に呼んでいるだけで正式名は分りません。
隔壁板の着脱はクレーンで行うと思いますが、微細な位置調整は管理橋で作業者が行うと思います。管理橋に手すりはないので万が一の転落事故があり得ます。2連コンクリート護岸は垂直でつかまるところがありません。このようなところの下流にロープを流していたような気がします。
素人目線でこのような危険と思われるところを取り上げました。武蔵水路には制水ゲート、河川からの放流口ゲートや水門、水位測定器など様々な施設があります。これらの施設の点検時に転落の危険性があり、その下流側にロープが設置されていたかも知れません。

事業者や専門家(プロ)は万が一を想定して設計施工をするんですね・・・。甲府盆地に天井川・坪川と低地河川・五明川の立体交差があるのですが「其の213」、その時も専門家による万が一を感じました。素人には想像もつかない天井川の川底が抜けた時を想定した配慮でした。
読者様には有益な情報を提供いただきありがとうございました。お蔭さまですっきりしました。


おしまいに珍しい武蔵水路のダムカードの紹介です。えっ、水路なのにダムカード? 利根大堰との2枚セットです。
利根大堰を見学したら忘れないでもらってください。利根導水総合事業所で配布しています。

武蔵水路ダムカード
武蔵水路のダムカードです。右上に「FWI浄化用水」と書いてあります。普通はアルファベットのみですが「浄化用水」と日本語で書いてあるところが珍しく面白いと思います。アルファベットはダムの役割(目的)を表しています(目的記号)。
Fはlood Control 洪水調節
武蔵水路の内水排除機能を指していると思います。
Wはater Supply 水道用水
Iはndustrial Water 工業用水

利根大堰ダムカード
利根大堰のダムカードです。右上に「AWI」と書いてあります。
Aはgricultural Water 農業用水
WとIは水道用水と工業用水です。右下MBは可動堰の意。
(水資源機構広報誌「水とともに」No.143より)


スポンサーサイト

其の358 荒川の赤水門、青水門を訪ねる・東京都北区

 1月17日(火)晴れ、今日はJR赤羽駅から歩きました。
本題に入る前に隅田川浄化用水について触れておきます。行田市の利根大堰から流れを追っかけてきたので気になります。

新宮戸橋より新河岸川下流を望む
これは朝霞市の新宮戸橋から新河岸川下流を見たところです。左側から水路が合流しています。利根大堰で取り入れた隅田川浄化用水は水資源機構・朝霞浄化用水機場からここで新河岸川に放流(注水)されます。「其の356」で投稿。

新志茂橋より新河岸川下流を望む
今日見た新河岸川です。ここは東京都北区志茂、新志茂橋から見た新河岸川下流方向で隅田川に合流直前です。正面突き当りが隅田川左岸堤防です。
隅田川浄化用水は導水量8.146㎥/秒でした。緊急かつ暫定的に流すそうですが、効果のほどは? 下記のように改善されています。
武蔵水路供用開始当時の隅田川のBODは約40mg/Lであったものが、浄化用水の導水と隅田川流域の下水道整備と相まって、近年は基準値の5mg/L程度まで水質が改善されている。
月刊ダム日本 No.854 別冊「生まれ変わる武蔵水路(武蔵水路改築事業)」より。

旧岩淵水門(赤水門)
本日のテーマ、旧岩淵水門(赤水門)です。大正13年完成。

赤水門、青水門の位置
赤水門、青水門の位置です。荒川の左側を並行して流れるのが新河岸川です。
(国土交通省・荒川下流河川事務所設置の現地案内板より)

築造の経緯概要など詳細は現地案内板から引用します。
●旧岩淵水門のあらまし
昔、荒川下流部分は現在の隅田川の部分を流れていましたが、川幅が狭く、堤防も低かったので大雨や台風の洪水被害をたびたび受けていました。そのため、明治44年から昭和5年にかけて新しく河口まで約22kmの区間に人工的に掘られた川(放水路)を造り、洪水をこの幅の広い放水路(現在の荒川)から流すことにしました。
現在の荒川と隅田川の分れる地点に、大正5年から13年にかけて造られたのがこの旧岩淵水門(赤水門)です。その後旧岩淵水門の老朽化などにともない、昭和50年から新しい水門(旧岩淵水門の下流に作られた青い水門)の工事が進められ、昭和57年に完成し、旧岩淵水門の役割は新しい岩淵水門(青水門)に引き継がれました。
長年、地域の人々を洪水から守り、地元の人たちに親しまれた旧岩淵水門は現在子供たちの学習の場や、人々の憩いの場として保存されています。

(国土交通省荒川下流河川事務所設置の現地案内板より抜粋)

こちらは東京都設置現地案内板からの引用です。
●旧岩淵水門は明治43年、内務省が荒川放水路事業の一部として隅田川の分派点に設けた。
●大正5年(1916)着工、同13年(1924)竣工。
水門はローラーゲート構造、門扉は幅約9m×5。袖壁部も含む長さは約103m。当時としては珍しい鉄筋コンクリート造り。
●昭和22年(1947)のカスリーン台風、昭和33年(1958)の狩野川台風の大出水の際にも機能を十分に果たした。
●昭和20年代、東京東部地域一帯の地盤沈下により本水門も沈下。昭和35年(1960)に門扉の継ぎ足し、開閉装置の改修工事施工。現在の旧岩淵水門(赤水門)となった。
●昭和57年(1982)約300m下流に新たな岩淵水門(青水門)が整備されその役目を終えることになった。

(東京都設置の現地案内板「東京都選定歴史的建造物」より要旨)

旧岩淵水門(赤水門)
上流側から見た赤水門。

旧岩淵水門(赤水門)
下流側、中の島から見た赤水門。

旧岩淵水門(赤水門)
東側、青水門から見た赤水門遠景。

荒川の洪水記録表示ポール
荒川の洪水記録(1位~6位)を示したポールです。
荒川の洪水記録表示ポール←クリックで拡大します。

観測期間:昭和2年~平成12年まで74年間。
1位はAP8.60m 昭和22年のカスリーン台風
2位はAP8.27m 昭和16年の台風
3位はAP7.48m 昭和33年狩野川台風


6位はAP6.30m 平成11年熱帯低気圧豪雨
ポールのてっぺんはAP10.0m、荒川右岸堤防高さはAP12.5m。
 (国土交通省現地案内板「荒川の洪水記録」より)

こうして水位を見ると恐ろしいですね・・・。赤水門はこれらの大洪水にも耐え機能を発揮しました。当時の土木技術は大したもんです。

APとは
Arakawa Peilの略で、荒川水系における水準を表す単位です。中央区新川にある「霊岸島水位観測所」でAP±0が定められ、現在全国の高さの基準であるTP(東京湾中等潮位=海抜)はAP+1.1344mと定められました。

(国土交通省現地案内板「荒川の洪水記録」より)

岩淵リバーステーション
赤水門上流の岩淵リバーステーション。国交省の浮桟橋型施設で平常時は河川巡視、水上バスの着岸に、非常時は食糧や薬の受け入れに使われます。

国土交通省・岩淵水位観測所
その上流の国交省荒川下流河川事務所・岩淵水位観測所です。

岩淵水門(青水門)
300mほど下流の岩淵水門(青水門)です。この画像はクリックすると拡大します。

岩淵水門(青水門)
西側から見た岩淵水門(青水門)。先日朝霞水門を見て驚いたのですがそれ以上あります。

岩淵水門(青水門)
今は平常時なのでゲートは開の状態です。船が通航していました。それにしても巨大です。手前から3号、2号、1号ゲート。

岩淵水門(青水門)ゲート銘板
2号ゲートの銘板です。1号、3号も同仕様です。
岩淵水門門扉 1979年9月 関東地方建設局
純径間×扉高: 20.0m×16.17m
扉体重量:214ton

ゲート面積を比較すると朝霞水門の1.4倍あります。

岩淵水門(青水門)
隅田川左岸から見ら岩淵水門(青水門)。青水門にも案内板があったので要点を記します。
●平常時は水門を開放し船の通航を確保するとともに、隅田川の水質浄化のために荒川の水を流下させています。
●増水時には水門を閉めて隅田川への流入を食い止め、首都東京を水害から守る大切な役割を担っています。
●操作水位:荒川水位AP+4.00mで隅田川に流入した時。

(国土交通省荒川下流河川事務所案内板より抜粋)

「隅田川の水質浄化のために荒川の水を流下させる」とあります。うーん・・・まあこれが自然ですよね。利根大堰で取り入れた隅田川浄化用水は新河岸川に注水し隅田川に流入させていました。まず新河岸川を浄化することで結果的に隅田川をきれいにすると解釈すれば良いのでしょうか?

岩淵水門(青水門)付近のヘリポート
付近にヘリポートが設置してあります。ドクターヘリ、消防ヘリ、防災ヘリなど緊急時用です。

岩淵水門(青水門)より隅田川を望む
岩淵水門(青水門)から隅田川下流を望む。右岸に新河岸川河口が見えます。この画像はクリックすると拡大します。


行田市の利根大堰探訪がきっかけで武蔵水路や秋ヶ瀬取水堰、朝霞水路、朝霞浄化用水機場、朝霞水門まで探訪しました。いわば利根大堰で取り入れた都市用水や隅田川浄化用水の流れを追っかける形になりました。今日は荒川放水路についても学び、暮れに利根大堰をひとり見学して良かったと思っています。今回で利根大堰シリーズに一区切りをつけます。

旧岩淵水門(赤水門)の位置です。

其の357 荒川右岸の朝霞水門を訪ねる・埼玉県朝霞市

 前回「其の356」で訪ねた秋ヶ瀬取水堰の下流約4km地点に新河岸川と荒川が接近し、合流しているかのように見えるところがあります。大きな水門(朝霞水門)があり、その機能、働きに興味を持ちました。隅田川浄化用水がどのようなところを流れ下るかも気になるところです。

1月14日(金)晴れ雲多し。今日はJR武蔵野線北朝霞駅からの歩きです。駅南を流れる黒目川沿いに下流へたどると道なりで目的地に到達します。

黒目川
駅近くの水道橋から黒目川に入り右岸を歩きました。笹橋付近の黒目川です。傾斜付き護岸で遊歩道が設置してあります。散策がてらの探訪なので車に注意不用はありがたいです。途中排水樋管ゲートを多数見かけました。雨水を受け入れる施設と思います。

黒目川のヒドリガモ
食事中のカモの群れ。黒目川のきれいな流れに冬鳥のヒドリガモ。豊かな自然です。

黒目川・笹橋上流
笹橋から黒目川上流を見ました。

三園浄水場・黒目川水管橋
東橋に並んで黒目川を渡る水管橋です。てっきり近くにある朝霞浄水場から給水所へ向かう送水管と思ったのですが・・・。
水管橋中央に空気弁が見えます。その注意看板に三園浄水場とあり三園浄水場へ向かう導水管と分かりました。管の径は私より高く2m位ありそうです。それにしてもこんなところで三園浄水場へ向かう導水管に遇えるとは嬉しいですね。利根大堰から都市用水の流れを追っかけてきたのでなおさらです。

前回訪ねた秋ヶ瀬取水堰→朝霞水路→沈砂池→新河岸川右岸の東京都水道局ポンプ場→黒目川水管橋(ここ)→三園浄水場の流れです。工業用水0.98㎥/秒は三園浄水場へ流れて行きます。

三園導水管空気弁の注意看板
三園導水管空気弁の看板。時々水が出ると書いてあります。偶然ですが水が出るのを水管橋の真下から見ました。ちょろちょろと一瞬でしたが・・・初めて見ました。

黒目川・新河岸川合流点
黒目川と新河岸川合流点までやってきました。奥の大きい川が新河岸川、左手前が黒目川。合流後の新河岸川はゆったりとした流れです。地理院地図で河道の標高を測るとわずか3mしかありません。

新河岸川終点の標識
黒目川・新河岸川合流点の御影石製の標柱。「新河岸川終点」と刻まれています。設置者は不明です。後掲の朝霞水門の案内板には「新河岸川は東京都北区岩淵水門付近で隅田川に合流」とあり、諸説ありですね。

朝霞水門
巨大な朝霞水門が遠くから見え隠れしていました。新河岸川が荒川へ合流しているかのように見える地点に来ました。新河岸川に架かる仮設橋のような橋・内間木橋から見た朝霞水門です。朝霞水門は荒川右岸堤防に築かれています。今は平常時、ゲートは閉じています。

朝霞水門
その巨大さは車や人と比較するとよく分かります。幅が52mもある水門です。

朝霞水門について書かれた案内板を見つけたので記します。

朝霞水門について
●新河岸川は川越市西部に源を発し武蔵野台地を流れる十数本の支流を集め、台地の裾の低平地を荒川とほぼ平行に南東に流下しながら東京都北区岩淵水門付近で隅田川に合流している。
●新河岸川流域は宅地開発が急激に進行している。このため流域に降った雨は河川に出やすく、新河岸川の治水の安全性は低下する傾向にある。
●建設省として昭和55年より総合治水対策事業として河川改修を進めている。朝霞市下内間木地先に水門、排水機場、調節池を計画。まず朝霞水門の工事に着手し平成7年度に完成した。
●水門地点において、新河岸川と荒川では、流域の規模、流出の特性などが異なるため、一般的に新河岸川の洪水ピークが荒川よりも早く到達します。そのため、この水門により新河岸川の洪水を荒川へ分流し、浸水被害の軽減を図ることができます。
(建設省・現国土交通省が立てた現地案内板より要旨抜粋)

私が知りたかったことは四つ目に書いてありました。朝霞水門築造の背景がよく分かりました。

朝霞水門より内間木橋・新河岸川を望む
朝霞水門から見た新河岸川と内間木橋。その奥の橋はR254朝霞大橋。眼前の内間木橋より手前の新河岸川は朝霞水門ができる以前にはなかった川です。荒川へ分流するための放水路です。


朝霞水門が完成する前の(1992~1995)に設定した今昔マップです。(今昔マップon the webより)

放水路は影も形もありません。左側の昔マップを動かすと右側の今マップが連動します。大きな地図はページ右欄サイドバーからリンクできます。検索窓に「武蔵野線 北朝霞駅」で開きます。黒目川をたどってください。

朝霞水門
西側から見た朝霞水門。
水門幅:52m ゲート幅20m×2門
ゲート規格:
幅20m×高さ16.725×1門/幅20m×高さ17.472×1門
ゲート種類:プレートガーター ローラーゲート
(現地案内板より)
ゲート高さが左右で0.747m差があります。敷高の差です。

朝霞水門の碑
朝霞水門の碑。「朝霞水門 平成7(1995)年6月竣工」。

朝霞水門
東側(荒川)から見た朝霞水門。ゲート表面に絵が描いてあります。これが水門の表面(表側)のようです。釣り人がいます。仕掛けからヘラブナ釣りですね。

朝霞水門
南側から見た朝霞水門。

朝霞水門より荒川を望む
朝霞水門ゲート越しに荒川を望む。頑丈そうな造りのゲートです。荒川が洪水になると堤防の役目をするので頷けます。

ところで、現地案内板に「水門、排水機場、調節池を計画。まず朝霞水門の工事に着手し平成7年度に完成した。」とありましたが、ただ今現在排水機場が見当たりません。朝霞水門完成から20年以上経っているのにどうしたんでしょかね? 排水機場を設けるほど新河岸川が洪水を起こさなくなった? 調節池をその後完成させたのでそれで治まっているということでしょうか。

ちなみに、この上流にも荒川への排水施設があります。ちょうど一年前に上流約11kmにある渋井水門、新河岸川放水路、びん沼調節池、南畑排水機場を探訪しました。(「其の268」で投稿)。完成年を調べると意外に早く昭和61年(1986)で朝霞水門より9年前に完成しています。南畑排水機場が機能を発揮し洪水を軽減していれば、下流の朝霞水門付近放水路の流量が減ることになります。

新河岸川放水路入口・渋井水門
新河岸川左岸の洪水取入れ口、渋井水門です。洪水は渋井水門→新河岸川放水路→びん沼調節池→南畑排水機場→荒川の順に排水されます。

次回も新河岸川・荒川に関する記事を発表する予定です。

朝霞水門の位置です。

其の356 秋ヶ瀬取水堰を訪ねる・埼玉県志木市

 前回「其の355」で武蔵水路の始点終点間探訪を終えたので、その先の都市用水(上水道用水・工業用水)の取水、隅田川浄化用水注水の様子を見たくなりました。

武蔵水路の役割は
(1) 東京都・埼玉県向け都市用水の導水
(2) 隅田川の水質改善浄化用水の導水
(3) 武蔵水路周辺の内水排除
の三つでした。このうちの(1)(2)が今日のひとり見学の対象です。

1月4日(水)晴れ、武蔵水路の終点、荒川左岸糠田樋管から約30km下流の取水施設、秋ヶ瀬取水堰及び周辺を探訪しました。

秋ヶ瀬取水堰
今日はJR武蔵野線北朝霞駅からの歩きです。荒川を堰き止める秋ヶ瀬取水堰です。右岸から幅10mの調節ゲート、幅34mの洪水吐ゲート3門。魚道は左岸にありここからは見えません。

秋ヶ瀬取水堰・調節ゲート、洪水吐ゲート
右岸側幅10mの調節ゲートは取水口に近いのでいわゆる土砂吐ゲートですね。昨年昭和用水頭首工を見学したので、水に隠れている部分は同様な仕組みになっていると想像がつきます。

秋ヶ瀬取水堰
横から見た秋ヶ瀬取水堰。堤体に「秋ヶ瀬取水堰 昭和40年3月 水資源開発公団」(水資源開発公団は水資源機構の前身)の銘板が埋め込んであります。国土交通大臣から東京都への水利使用標識も掲げてあります。
左端対岸に埼玉県の大久保浄水場(上水道・工業用水)向け取水樋管ゲートが見えます。

朝霞水路・宗岡取水口
取水堰上流右岸の宗岡取水口です。

宗岡取水口銘板
宗岡取水口堤体の銘板です。
「朝霞水路改築事業 宗岡取水口 昭和55年5月 水資源開発公団」

秋ヶ瀬取水堰と宗岡取水口
上流から見た秋ヶ瀬取水堰と宗岡取水口。

大久保浄水場取水樋管ゲート
左岸の埼玉県・大久保浄水場(上水道・工業用水)向け取水樋管ゲート。

参考までに武蔵水路の都市用水と浄化用水の導水量内訳です。
東京都水道用水 30.274㎥/秒
東京都工業用水 0.980㎥/秒
埼玉県水道用水 2.700㎥/秒
埼玉県工業用水 1.100㎥/秒
都市用水合計 35.054㎥/秒
隅田川浄化用水 8.146㎥/秒
「生まれ変わる武蔵水路(武蔵水路改築事業)」より


朝霞水路・宗岡樋管
宗岡取水口から見た荒川右岸の宗岡樋管。道路下を取水口から宗岡樋管、水資源機構・沈砂池、東京都浄水場へ向かう導水路・朝霞水路が通っています。

宗岡樋管は銘板に
宗岡樋管主門扉
1979年10月関東地方建設局
管理者:水資源開発公団
門扉:幅4.74m高さ4.57m 2門
型式:ローラーゲート

宗岡樋管・副門扉
こちらは堤防内側の宗岡樋管副門扉です。

朝霞水路(地下導水路)
宗岡樋管副門扉南の朝霞水路。地下導水路です。水路サイズは高さ4.5m×幅4.5m×2連鉄筋コンクリート製。
なお副水路が別ルートでもう一本あり現在耐震化工事中でした。既設コンクリート管(高さ5.0m×幅3.3m×2連)の中に立坑からΦ3.0mの鋼管を挿入する工事でパイプ・イン・パイプ工法と言うそうです。現地に絵入説明板があり勉強になりました。

朝霞水路
下宗岡2丁目付近の朝霞水路(地下導水路)。

朝霞水路・宮戸樋管
道なりに進んで新河岸川に架かる新宮戸橋のたもとまで来ました。
左側に水門がありゲートは開の状態です。その先は新河岸川に合流しています。ただし全く流れはありません。

朝霞水路・宮戸樋管銘板
上記水門の銘板です。「朝霞水路 宮戸樋管 昭和39年12月 水資源開発公団」とあります。追っかけてきた朝霞水路が新河岸川に合流・・・すなわち今日のテーマの一つ隅田川浄化用水の放流(注水)口ですね。新河岸川は下流で隅田川に呼称が変わります。

朝霞水路・宮戸樋管
新宮戸橋を渡り右岸から見ると分かりやすいです。宮戸樋管は新河岸川左岸堤防に設けた施設です。宮戸樋管の左奥の建物が水資源機構・朝霞浄化用水機場です。

朝霞浄化用水機場
朝霞浄化用水機場です。銘板に昭和47年11月とありかなり古い施設です。水資源機構の「利根導水路概要書」によると(P)とあるので朝霞水路から分水した浄化用水は自然流下でなくポンプで新河岸川に放流(注水)しています。なぜポンプか?勾配が理由かもしれませんが、浄化用水なので空気(酸素)も合せて送り込んでいるような気がします。昔、神田鎌倉河岸で大きな鯉が大量に浮いたのを目撃したことがあります。酸欠のためと思います。また目に見えない微生物にとっても酸素は欠かせないと思います。平瀬川浄化施設仙川浄化施設は礫間接触酸化方式という好気性微生物の働きで河川水を浄化していました。

朝霞浄化用水機場
朝霞浄化用水機場南側の池です。右側に逆流防止弁があるのでここから噴出した浄化用水は左奥の出口から地下水路経由宮戸樋管へ流れて行くと思われます。現状、池の水は淀んでいます。
「利根導水路概要書」によると緊急かつ暫定的に利根川の余剰水を取水して隅田川の河川浄化を行います。とあり、年中注水しているわけではない。ということが分かりました。
東京都内を流れる新河岸川、隅田川は東京都が管理する一級河川です。緊急かつ暫定的隅田川河川浄化は東京都の要請に基づいて行うのでしょうか?

朝霞水路・沈砂池
さて、地図を見るとよく分かりますが新河岸川左岸に大きな池が二つあります。水資源機構・朝霞水路の沈砂池です。これは新河岸川左岸堤防から見た東側の沈砂池です。ゲート開閉器が林立しています。目の前のゲートは銘板に「新河岸川横断一号サイホン」とあり、西隣の沈砂池も同様にサイホンで新河岸川を潜っています。
奥に朝霞浄化用水機場の建屋が見えます。朝霞水路は沈砂池直前で二つの池と朝霞浄化用水機場向け3か所に分水していることになります。

新宮土橋より新河岸川上流を望む
新宮戸橋より新河岸川上流を望む。この川底を左岸から右岸へ一号、二号のサイホン管が横断しています。

新河岸川右岸・水資源機構第一接合井
新河岸川を右岸へ渡りました。右岸堤防から見た施設。銘板によると「流量計室 平成11年10月 水資源開発公団」とあります。「利根導水路概要書」には一号接合井とありここまでが水資源機構の施設です。
右側の建物は東京都水道局のポンプ場で前方の台地上にある朝霞浄水場、板橋区の三園浄水場へ導水するための施設です。

水資源機構・朝霞水路
上記の逆方向、南側台地上からの展望です。ここからの方が位置関係はよく分かります。真正面新河岸川対岸に沈砂池、朝霞浄化用水機場の建屋、新宮戸橋のたもとの宮戸樋管も見えます。

朝霞浄水場へ向かう地下導水路
台地上を東京都水道局朝霞浄水場へ向かう地下導水路。突き当りの建物は朝霞浄水場の施設です。

朝霞浄水場
突き当りを左折した朝霞浄水場北側外周道です。分りづらいですが円筒形の大きな水槽があり、ごぼごぼと吹き上がる流水音が聞こえてきました。多分この水槽が着水井と思われます。利根大堰で取り入れた都市用水のうちの東京都向け上水道水の終点です。工業用水は板橋区の三園浄水場へ向かっています。

東京都水道局朝霞浄水場
南側の東京都水道局朝霞浄水場正門です。朝霞浄水場は処理能力が日量170万立方メートルの水道局最大の浄水場です。建物窓に「おかげさまで通水50周年」と大書してあります。利根大堰、秋ヶ瀬取水堰とほぼ同じ時期(東京砂漠と言われた頃)に着工完成しています。みんな同期の桜なんですよね・・・。
JR武蔵野線北朝霞駅はすぐ近くです。

秋ヶ瀬取水堰の位置です。

続きを読む

其の355 武蔵水路を歩く⑤ 埼玉県行田市~鴻巣市

 前回からの続きでこのシリーズ最終回です。武蔵水路を歩く三日目は12月30日(金)晴れ、北風がやや強い日に探訪しました。前回は箕田伏越まで進みました。

武蔵水路を横断する伏越・三枚橋
その先で見た武蔵水路を横断する伏越です。
三枚橋付近、右岸の伏越呑口施設。西から来た用水路が武蔵水路左岸へ伏越で渡ります。

武蔵水路を横断する伏越・三枚橋
武蔵水路左岸の伏越吐口。現在流れはありません。通水時の水際線跡が残っています。

武蔵水路を横断する伏越・二枚橋
こちらは二枚橋付近、右岸の用水路呑口施設。西側と南側から来た用水路がここで合流しています。武蔵水路左岸へ伏越で渡ります。

武蔵水路を横断する伏越・二枚橋
武蔵水路左岸から見た上記伏越吐口施設。

武蔵水路・糠田制水ゲート
武蔵水路最後の制水ゲート、糠田制水ゲートです。前回見た箕田制水ゲートと全く同じ仕様です。

武蔵水路・糠田制水ゲート下流
その下流は水路が広がり池のようになっています。前方の橋は新糠田橋。右側に水資源機構糠田排水機場があります。

糠田排水樋管と糠田排水機場
新糠田橋より下流を望む。正面は荒川左岸堤防を貫く糠田樋管です。
右側の建物が糠田排水機場です。除塵機が並んでいます。

糠田排水機場標札
「独立行政法人 水資源機構 糠田排水機場」正門の表札。

糠田樋管
糠田樋管のアップです。ここが武蔵水路の終点です。今は平常時なのでゲートは開の状態です。堤防の向こう側から日が差し水面が光っています。流れるがまま自然流下で荒川に合流しています。

荒川左岸堤防・海から64.0km地点
荒川左岸堤防に上りました。利根大堰から約14.5km、ようやく荒川に到達しました。標識に「荒川左岸64.0km」。だだっ広い川で流れが見えません。

糠田樋管・糠田排水機場
先ほど新糠田橋から見た糠田樋管を逆の荒川堤防から見ました。左手前は調圧水槽、その奥が排水機場の建屋。

糠田樋管(川表)
堤防外側(川表)糠田樋管です。広い河川敷を荒川本流へ向かう武蔵水路流末。糠田樋管は川裏と川表から荒川堤防を挟むように2基設置してあります。樋管ゲートはいざという時(荒川が洪水時)荒川堤防の役目を果たすので安全のためでしょうか。

糠田樋管ゲート(強制排水樋管) 

糠田樋管ゲート(強制排水樋管)
上流側にもう一基樋管が設置してあります。銘板によると「糠田樋管ゲート」と言います。糠田樋管ゲート下流の水路は糠田樋管下流の水路に合流しています。

糠田排水機場の役割
上下流の樋管の働きについて図解入りの案内板があります。
分りやすく解説してあるので紹介します。画像をクリックすると拡大します。
図の中で「自然樋管」が糠田樋管(川裏、川表)を指し、「強制排水樋管」は上流側の糠田樋管ゲートのことです。
糠田排水機場の役割
武蔵水路の最下流は荒川に合流しています。平常時は「自然樋管」から荒川に水を流していますが、洪水時には荒川の水位が武蔵水路の水位より高くなり、武蔵水路の水を流すことができなくなります。そのため、洪水時には「自然樋管」を閉め、糠田排水機場のポンプにより荒川の水位より高い位置にある水槽(調圧水槽)に水を上げ、「強制排水樋管」から荒川に排水します。

*「樋管」とは河川堤防の中をトンネルのように通りぬける構造物です。堤内地からの排水や河川水の取水等を目的とし河川堤防の効用を兼ね備えた施設です。 

(水資源機構現地案内板より)

荒川洪水時の様子・糠田樋管付近
荒川が洪水になるとこんな風になります。糠田樋管の管理橋すれすれまで水位が上がっています。怖いですね・・・。
(水資源機構現地案内板写真より)

糠田樋管より富士山を望む
糠田樋管を背に荒川堤防より富士山を望む。平安な探訪日和で良かったです・・・。


おしまいに荒川堤防下の石像二体です。武蔵水路歩きで初めての石像です。武蔵水路を完歩したこともあり気持ちが安らぎほっとします。画像をクリックすると拡大します。馬頭観音・糠田排水機場付近 
三面八臂(三つの顔に腕が八本)の馬頭観音像。

庚申塔・糠田排水機場付近 
庚申塔です。六臂の青面金剛、二鶏、三猿も彫られています。いずれも造立年は判読できず。

延べ三日かけて武蔵水路を歩きました。当初の予定通り8か所の伏越を見ました。その他の水門、放流口ゲートなどの内水排除施設、武蔵水路を横断する用排水路の伏越なども見られて良かったですね。利根大堰、沈砂池の壮大さ、武蔵水路の役割と狙いそのスケールの大きなことを目と足で実感しました。
冊子「生まれ変わる武蔵水路(武蔵水路改築事業)」のサブタイトルに~1300万人の生活用水を確保しながらの改築工事~とあります。日本の人口の一割をこの水路でまかなっているわけです。加えて隅田川の浄化や水路周辺地域の内水排除も行います。改めて驚嘆です。凄いことをやりましたね・・・。

それと私的には(どうでもいいことなんですが)こんなことに気づきました。武蔵水路には途中に排水口がなかったですね。水門や放流口ゲートはすべて内水を受け入れる施設でした。農業用水路を歩くと河川と交差する際に河川に排水するための余水吐や排水ゲートを必ず見かけるのですが武蔵水路では一か所もなかったです。唯一の出口は終点の糠田樋管のみです。私が気付かなかっただけで余水吐位はどこかに有ったかも知れないですね。

参考資料等
・水資源機構「生まれ変わる武蔵水路」
・月刊ダム日本No.854別冊
 「生まれ変わる武蔵水路(武蔵水路改築事業)」
・現地案内板、銘板等

関連する荒川下流の秋ヶ瀬取水堰探訪記を次回発表する予定です。

今回のスタート箕田伏越の位置です。

其の354 武蔵水路を歩く④ 埼玉県行田市~鴻巣市

 前回の続きです。前回は川面放流口ゲート付近の箕田2号用水路サイホンまで進みました。武蔵水路を歩く三日目は12月30日(金)晴れ、北風がやや強い日に探訪しました。この風が幸いして富士山がくっきりと眺望でき良かったです・・・。

今日はJR高崎線北鴻巣駅からの歩きです。初めは武蔵水路六つ目の伏越・国道17号伏越(ふせこし・サイホン)です。武蔵水路は下図のように「2連コンクリート開水路」が原則です。

武蔵水路標準断面図
武蔵水路の標準断面図です。画像クリックで拡大します。
幅14.45m(7.10m×2連) 水深2.30m
(付近の水資源機構の案内板より)
武蔵水路は場所により少しずつ幅や水深が異なります。

武蔵水路・R17号線付近
R17(国道17号線)糟田橋上流から武蔵水路下流を望む。左側水路がトンネルに入って行きます。トンネルの入り口が国道17号伏越の入口になります。右側水路は開水路のままです。

R17糟田橋より武蔵水路下流を望む
R17糟田橋より下流を望む。右側開水路のみです。つまり左側水路のみが伏越でR17を潜っていることになります。その理由は糟田橋左岸側橋台が支障となり左側水路を開水路で通すスペースがなかったことによります。上流から見て橋台の左下方を伏越管(4m×4m)が通っています。

R17粕田橋下流の武蔵水路
糟田橋下流で2連コンクリート開水路に戻ります。国道17号伏越は武蔵水路改築工事の際に新設されました。糟田橋橋梁はそのまま(車を通しながらの水路改築工事)で難工事だったそうです。

武蔵水路経路図、施設図
武蔵水路経路と施設名図です。クリックすると拡大します。
(付近の水資源機構案内板より)

武蔵水路・赤見台放流口ゲート
次の施設は赤見台放流口ゲートです。内水排除のための施設です。ロープは何のためか分りますね。何度も紹介しました。

武蔵水路・JR高崎線伏越
七つ目の伏越はJR高崎線を潜る伏越です。これは高崎線北側の伏越呑口です。武蔵水路改築前は台形開水路でしたが高崎線の橋台が狭いため2連コンクリート開水路化が難しく2連のサイホン構造に変更されました。電車を通しながらの工事のため大変な難工事だったそうです。

武蔵水路・高崎線と立体交差
武蔵水路を渡る高崎線。サイホン化されたので武蔵水路の上はコンクリートで覆われています。

武蔵水路・高崎線を潜る遊歩道
武蔵水路左岸沿いの遊歩道を歩きましたが、遊歩道も地下に潜り高崎線を潜ります。

JR高崎線を潜る地下道
高崎線下の地下道です。まるで自ら武蔵水路の水のように高崎線を伏越で潜っているような気分で面白いですね・・・。地下道の右下深いところをサイホン管が通っています。

武蔵水路・JR高崎線伏越吐口
これは高崎線南側の高崎線伏越吐口です。

武蔵水路・富士山橋付近の富士山
富士山橋付近から富士山を望む。ズームアップで撮りました。荒川左岸堤防が見えます。もう少しで終点に到達します。少し上流の万願寺橋からも望めましたが電線が多く余り見映えがしません。

武蔵水路・箕田制水ゲート
次の施設、箕田制水ゲートです。

武蔵水路・箕田制水ゲート銘板
箕田制水ゲート銘板です。
型式:ステンレス鋼製ローラーゲート
門数:2門
純径間:7.10m×2.85m

幅7.10mは冒頭に載せた標準断面図数値と一致しています。
どの施設にも銘板が貼ってあるので施設名が分かります。

武蔵水路・箕田伏越呑口
武蔵水路八つ目の伏越は箕田伏越です。足立北部排水路を伏越で潜ります。これは箕田制水ゲート下流の箕田伏越呑口です。

武蔵水路・箕田伏越銘板
箕田伏越呑口側、中央隔壁に埋め込まれた「箕田伏越」銘板。

武蔵水路・箕田サイフォンの看板
呑口上の水資源機構「武蔵水路 箕田サイフォン」の看板。ここは鴻巣市箕田167番地。伏越はサイフォン・サイホン・逆サイフォンなどいろいろな呼び方をされています。

足立北部排水路
足立北部排水路下流を望む。橋の欄干先が箕田伏越の吐口です。

武蔵水路・箕田伏越吐口
足立北部排水路を潜った武蔵水路・箕田伏越吐口です。武蔵水路改築工事で伏越管の中に鋼管を通し、耐震補強がされました。

箕田伏越付近の冬みず田んぼ
箕田伏越付近の冬みず田んぼ。去年の冬海老名市へ冬みず田んぼを初めて見に行きました。鴻巣市でもやっていました!

武蔵水路終点直前まで進みましたが今回はここまでです。続きは追っかけ投稿いたします。

参考資料等
・水資源機構「生まれ変わる武蔵水路」
・月刊ダム日本No.854別冊
 「生まれ変わる武蔵水路(武蔵水路改築事業)」
・現地案内板、銘板等

今回の始まり国道17号伏越・箕田橋の位置です。


其の353 武蔵水路を歩く③ 埼玉県行田市~鴻巣市

 新年明けましておめでとうございます。
さて早速平常運転で前回の続きです。前回は長野制水ゲートまで進みました。12月21日(水)晴れの日に探訪しました。

武蔵水路・8号放流ゲート
次の施設は右岸の8号放流ゲートです。役割は前述の長野落放流口ゲートと同様武蔵水路右岸側の内水排除です。ゲート周りを観察しましたが除塵機やポンプ施設、暗渠に大型桝等々複雑で理解できず。武蔵水路左岸に伏越吐口があったので用排水路が武蔵水路を横断しているのは確かです。

武蔵水路
あちこちにある謎の水球です。ゴミが大量に引っかかっています。

武蔵水路・旧忍川放流口ゲート
次の施設、右岸の旧忍川放流口ゲートです。これまでに見た放流口ゲートと同じ内水排除のための施設です。

玉野合口用水路除塵機
これは武蔵水路右岸道路沿い埼玉橋付近の玉野合口用水路除塵機です。今は非灌漑期なので流れはありませんが、元荒川土地改良区の農業用水路です。私は今、武蔵水路を背に伏越の呑口の上に立っています。

玉野合口用水路吐口
武蔵水路を伏越で左岸へ横断した玉野合口用水路吐口です。観察すれば武蔵水路を横断する伏越は結構見つかります。

武蔵水路・佐間水門
次の施設は相生橋の佐間水門です。「其の350」で見た星川水門と同じ役割です。忍川が洪水時に武蔵水路に取り込み荒川に排水するための施設です。今は平常時なのでゲートは閉じています。

相生橋親柱・忍川分水路
佐間水門下流相生橋の親柱に忍川分水路(おしかわぶんすいろ)と表示されています。地図を見ると納得します。

武蔵水路・忍川分水路
忍川分水路と武蔵水路の合流点。例の着脱式隔壁板は取り外してあります。左右水路はフリーの状態です。

さきたまガーデンT-1Bジェット練習機
武蔵水路沿いの会社の庭にジェット戦闘機?が飾ってありました。即座に子供のころに名古屋の上空を飛びまわっていたF‐86Fセイバーが頭に浮かびました。セイバーは朝鮮戦争で活躍した米軍ジェット戦闘機です。よく似ていますね。帰宅後確認したら富士重工(スバル)「さきたまガーデン」に展示中の「T‐1B」練習機でした。
名古屋の上空にはF‐86Fセイバーの他にT‐33ジェット練習機(下から見上げると十字型)も飛んでいました。もっと前にはあの忌まわしい空の要塞B‐29も見たことがあります。

武蔵水路・堤根放流口
次の施設は右岸の堤根放流口です。今までも放流口はすべて右岸側でした。放流口なので内水排除施設です。

武蔵水路・上越新幹線下を通過
上越新幹線下を通過します。時刻は15:40頃。日が西に傾いてきました。

武蔵水路・元荒川伏越呑口
五つ目の伏越は元荒川伏越(サイホン)です。これから元荒川を伏越で潜り抜けます。

元荒川橋より元荒川下流を望む
元荒川橋より元荒川下流を望む。この川底を潜ります。

武蔵水路・川面水門
川面水門を見るために元荒川橋たもとから少し下流へたどりました。
元荒川左岸から川面水門を見ました。武蔵水路へ洪水を取り込むための施設で、巨大な除塵機が付いています。役割は荒木水門、佐間水門と同じです。

武蔵水路・元荒川伏越吐口
元荒川を潜った武蔵水路・元荒川伏越(サイホン)吐口です。上越新幹線が見えます。

武蔵水路・川面水門
先ほど元荒川から見た川面水門です。取り入れた洪水はここから武蔵水路に流入します。例の着脱式擁壁板は取り外してあります。

武蔵水路・川面制水ゲート
川面水門合流点下流にまた水門が見えます。川面制水ゲートです。

川面制水ゲート上流の水位計
川面制水ゲート上流の水位計。左右両岸にあります。右隣りの背の低い箱は「避雷器箱」と書いてあります。

武蔵水路・川面放流口ゲート
その下流右岸の川面放流口ゲートです。謎の水球が頑張っています。

箕田2号用水路サイホンゲート
これは県道を挟んですぐ近くにある水門です。右奥が川面放流口ゲート。銘板を見ると「箕田2号用水路サイホンゲート」とあります。武蔵水路を伏越で潜る呑口側のゲートですね。

箕田2号サイホンゲートより用水路上流を見る
箕田2号用水路サイホンゲートから用水路上流を見るとこのようになっています。流れはありません。右岸に越流堤のような開口部があります。集中豪雨で増水した時はサイホンゲートを閉じ開口部から川面放流口ゲートへ導き武蔵水路へ流入させるものと思われます。

箕田2号用水路サイホン吐口
武蔵水路左岸から見た箕田2号用水路サイホン吐口。東側に田んぼが開けています。

時計を見ると16:00を過ぎています。秋の日は釣瓶落としと言います。冬なのでもっと早く落ちます。今日の探訪はここで切り上げJR高崎線北鴻巣駅へ向かいました。この後は「武蔵水路を歩く④」に続きます。農業用排水路の伏越を見たりして道草をするので時間がかかります。次回は武蔵水路終点にたどり着くと思います。早く荒川を眺めたいですね。

参考資料等
・水資源機構「生まれ変わる武蔵水路」
・月刊ダム日本No.854別冊
 「生まれ変わる武蔵水路(武蔵水路改築事業)」
・現地案内板

8号放流ゲートの位置です。

FC2Ad