拙ブログで用水路や河川が下水道に及んだ話は二件あります。烏山用水と八瀬川です。烏山用水については前回「其の172」で雨水管の流末まで明らかにしました。八瀬川については田名公民館系統の流末が下水道で、その先は謎のままにしてあります。ブログタイトル下に小さく謳っているように何でも知りたがり屋の管理人、今回明らかにしましたので短く簡潔に発表いたします。

これが田名葭田公園下流の八瀬川です。右側が田名公民館系統でコンクリートのL字形固定堰で強制的に下水道に送られます。

右岸から見たところです。左岸にごみ除けの格子(スクリーン)が見えます。
この2枚の写真は今年1月に探訪した時の写真です。今の時期は草木が茂っていて観察不可につきあえて冬の写真を使います。

スクリーンの先は左岸道路沿いのこのマンホール(相模原市の花アジサイがデザインされた雨水マンホールフタ)に繋がっています。
「下水道 ここからどこへ 行くのだろう」 doushigawa

一方これは今年3月に相模原幹線用水路(大堀)を歩いた時の写真です。前回「其の172 水郷田名の烏山用水を訪ねる・続編」で登場しました。相模原市の雨水下水道吐口です。位置関係は大堀の望地隧道入り口と弁天どぶの間にあります。目の前の崖(陽原河岸段丘崖)の上、陽原段丘面地下を通ってきた雨水下水管がここで大堀の排水路に放流されます。3月に歩いた時は何の知識もなく探訪記に写真を載せることもなく通過しました。
ここまで読めばお分かりのように、ここで放流されています。実は八瀬川のL字型固定堰の下流がここへ繋がっているのでは・・・と最近になって推測しました。というのは、相模原市の下水道(汚水・雨水・合流)の雨水については(合流式下水道の地域を除く)相模川、境川等の河川に放流していることが最近になって分かったからです。
市役所下水道施設課を訪ね図面を見せてもらえばわかることです。その結果は私の推測通り大当たりでした。
下水道施設課を訪ね来意を告げると、端末の前に案内されました。初めに操作方法を簡単に教わりあとは自身でどうぞということです。
一言でいうとこの機械は超優れものです。「相模原市下水道施設台帳平面図」を開きましたが汚水・雨水・合流が3色の色別表示、幹支線別、マンホールの種類、マンホール間距離、管径、勾配、管低高さ、土被りまで実に詳しく表示されます。図面の印刷も可能(A3サイズ、カラーで50円)、縮尺も自由で、私は500分の1の図面を印刷しました。
さて図面によるとL字型固定堰の先は左岸沿い道路地下の2400mmの雨水下水管に接続されています。この下水管は道路を道なりに南下し県道48号線に突き当たります。そこで右折し県道地下を西進します。ローソンショップ前で南西に向きを変え陽原河岸段丘崖上(陽原段丘面の縁)へ向かっています。すなわちこの場所崖上です。

下流側から見た雨水下水道吐口施設。撮影地点直下に烏山用水の流末、雨水下水管吐口(放流口)があります。以下の写真も3月に大堀を探訪した時の写真です。

その下流で弁天どぶへ流入します。

弁天どぶです。ヘラブナの釣り人がいます。

これは本日撮影の弁天どぶの下流方向です。ここから相模川本流へ流れていきます。左手の松林は望地弁天キャンプ場です。
一連の探訪で田名公民館系統の八瀬川(田名北小系統野水路、田名四ツ谷系統野水路、ヤツボの湧水等)の流れは大杉の池系統へ分水分を除き、雨水下水道から大堀の排水路、弁天どぶを経由し相模川へ放流されていることが分かりました。八瀬川源流河口を追っかけてきた私にとっては一大発見です。前回発表の通り烏山用水もすぐ近く(下流10m)に放流されました。下水道関連の謎が一挙に解明され一件落着です。これで八瀬川源流シリーズを終わりにしたいと思います。
田名葭田公園下流八瀬川のL字形固定堰の位置です。
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