横浜水道みちを行く

横浜水道みちの事なら何でも知りたがり屋の管理人がその水源を目指して探索探訪をします。時には独りよがりな感想意見を述べます。

其の163 横浜・横須賀水道馬入川系統を訪ねる②

前回の続きです。小出川水管橋を見た後、その先の茅ヶ崎市芹沢の山の上にあると思われる隧道入り口を探索しました。その結果見つけたのは神奈川県営水道の芹沢配水池とポンプ場のみで他に水道施設はなく次の地上施設引地川水路橋へ向かいました。

引地川水路橋
藤沢市の県道43号線石川下の根信号付近から見た引地川水路橋です。

引地川水路橋
同、真下から見上げました。ここは水路橋の西の端になります。

引地川水路橋
これは藤沢市の石川下河内信号付近から見た引地川水路橋です。昨年8月、石川堰と石川堰用水路を探訪した時にここを通りました。
引地川水路橋
延長:414m 勾配:1/1500
昭和37年10月着工 昭和39年3月末完成


引地川水路橋
これはその時に撮った引地川水路橋の遠景です。

引地川水路橋東端
引地川水路橋の東端です。ここからまた隧道になります。

茅ヶ崎市芹沢から小雀浄水場に至る導水隧道の概要
馬蹄型コンクリート造、高さ幅共:3.2m 勾配:1/1500
延長:8340.5m
昭和36年11月着工 昭和38年12月末完成


境川水路橋
次の地上施設は境川水路橋です。境川左岸から見た境川水路橋。
延長:394.5m 勾配:1/1500
昭和37年10月着工 昭和39年3月末完成


境川水路橋
左岸から見た上流方向です。

境川水路橋
境川右岸、水路橋の真下から上流方向を見ました。

境川水路橋
境川左岸より下流の小雀浄水場方向を望む。

境川水路橋余水吐け
水路橋から太いパイプが2本下りています。これはなんでしょう?左手の白い建物にこんな銘板が貼ってありました。太いパイプは余水吐施設の一部と思われます。
境川余水吐弁操作室 昭和46年4月竣工
横浜市水道局 横須賀市水道局
 (銘板より)

設置の理由が「横浜水道百年の歩み」に書いてありました。
浄水場に近い境川水路橋には、停電等の事故による逆流溢流水を境川に放流する設備が設けられている。  

境川左岸余水吐放流口
境川左岸、水路橋の真下に設置の余水吐放流口。フラップゲートの下からわずかに流れ出ています。

境川水路橋余水吐注意看板クリック拡大
境川水路橋余水吐注意看板です。

これから先は境川水路橋の東端でまた導水隧道になり、約1.5km先の小雀浄水場着水井直下の第2ポンプ場に至ります。第2ポンプ場から約40m揚水して小雀浄水場着水井(標高57m)に導水するそうです。というわけで境川水路橋より先の地上施設は表から見ることは出来ません。馬入川系統探訪の旅はここまでです。機会があれば小雀浄水場の着水井を見たいと思います。

今回の探訪記念は茅ヶ崎市芹沢配水池近くの金山神社の庚申塔です。初期の青面金剛像の庚申塔としては貴重なものだそうです。
金山神社の庚申塔
左側の像がそれです。
この塔は青面金剛像を彫った庚申塔出現期のもので、承応四年(1655)の年号が見える。四臂、二猿。神奈川県指定有形民俗文化財 (説明パネルより抜粋)
右側も庚申塔です。文政六癸未(1823)十一月吉日
青面金剛八臂、日月、三猿(見ざる言わざる聞かざる)。

金山神社の庚申塔クリック拡大
茅ヶ崎市教育委員会の説明パネルです。

今回の参考文献です。「横浜水道百年の歩み」 横浜市水道局

引地川水路橋の位置です。

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其の162 横浜・横須賀水道馬入川系統を訪ねる①

6月1日(日)神奈川県営水道・寒川浄水場の年一回の施設開放デーで浄水場を見学した後、帰りに寒川取水堰を探訪しました。
拙ブログはブログタイトルのように横浜水道みちから始めた関係で相模川水系上流部取水の道志川系統と相模湖系統の記事が中心となっています。相模川下流域寒川取水堰から取水の馬入川系統は私にとっては縁遠い存在でしたが、関心と興味は持っていました。
馬入川系統の起点寒川取水堰を見学したので、その先の終点、小雀浄水場までどのような地上設備があるか知りたくなりました。6月1日(日)、23日(月)、26日(木)の三日がかりで探訪しました。2回に分けて投稿します。

寒川取水堰
神川橋から見た寒川取水堰です。寒川取水施設は神奈川県、横浜市、横須賀市の共同施設です。「其の159 寒川浄水場を訪ねる」の記事の一部を再掲します。
堰高:6m 堰長:270m 取水口:幅20m 取水水位:標高5m
土砂吐水門:幅13m×高3.0m 1門ローラーゲート
洪水吐:幅20m×高2.5m 3門ローラーゲート
寒川取水施設(取水堰・取水口・導水路・沈砂池)は神奈川県、横浜市、横須賀市の共同施設です。管理は委託を受け神奈川県企業庁が管理。昭和39年3月30日完成。

(神奈川県企業庁HP、企業庁パンフ「城山ダム」より抜粋)

寒川取水堰・取水口
総合開発と高度利用の取水口です。取り入れた後2本の導水路トンネルでそれぞれの沈砂池へ送られます。
総合開発とは=相模川総合開発事業、
高度利用は=相模川高度利用事業のことです。

250mほど上流に寒川浄水場創設取水口(水利権1.24㎥/秒)があります。
左岸に企業庁の「寒川取水堰概要」説明パネルが掲げてありました。水利権水量の表示がありましたので記します。
神奈川県:2.595㎥/秒  横浜市:6.143㎥/秒  横須賀市:1.782㎥/秒  神奈川県内広域水道企業団:7.635㎥/秒  
合計:18.155㎥/秒(1,569,000㎥/日)

横浜市:6.143㎥/秒の内訳(上水3.293㎥/秒、工水2.85㎥/秒)

寒川取水施設・沈砂池
寒川取水施設・沈砂池です。

横浜市水道局・横須賀上下水道局寒川取水事務所
沈砂池に接する横浜市水道局・横須賀市上下水道局寒川取水事務所(第1ポンプ場)。ここから約3.1km先茅ヶ崎市芹沢の導水隧道入口までポンプで圧送されます。
なおこのポンプ場から先の導水・浄水・分水施設までは横浜水道が設計施工し、水量比に応じて横浜・横須賀両市が費用負担しています。つまり両市の共同施設です。

馬入川系統水道みち・寒川浄水場東
第1ポンプ場を後に寒川浄水場東側を北上する馬入川系統水道みち。この道に口径2000mmの鋼管が敷設されています。

馬入川系統水道みち
途中向きを変え端午橋へ向け東進する馬入川系統水道みち。手前のマンホールフタは横浜市水道局の仕切弁マンホールフタです。水道みちの両側にその証であるこんな境界杭を見つけました。

横浜市水道局境界杭 横浜市水道局境界杭クリック拡大
珍しい鋳鉄製の横浜水道境界杭。金属製の境界杭は真鍮製なら見たことがありますが鋳鉄製は初めてです。サイズは5cm角。

目久尻川水管橋
目久尻川を水管橋で渡る馬入川系統導水管路。支間長38.5m、口径2000mm。左側の橋が端午橋です。

目久尻川水管橋
水管橋に貼り付けの銘板です。
横浜市水道局 目久尻川水管橋 昭和39年1月竣工 三菱日本重工業株式会社 横浜造船所製作 (銘板より) 

寒川神社
寒川さんに参拝しました。ただ今内庭御影石敷き工事中です。

馬入川系統水道みち・寒川神社バス停付近
寒川神社バス停付近、東へ向かう馬入川系統水道みち。この歩道上でも鋳鉄製の境界杭を見つけました。

寒川調圧水槽
その先寒川小学校付近の寒川調圧水槽。小高い丘の上(標高約17m)にあります。施設前に説明パネルが立っていました。

寒川調圧水槽クリック拡大
構造:鋼板製(直径14m、高さ16.84m)
完成:昭和39年3月
この調圧水槽は、寒川取水堰から取り入れた水を小雀浄水場まで運ぶための導水路の一部で、水を送る圧力を調整する役割があります。約12kmの距離を3時間かけて水が流れています。この調圧水槽は、横浜市や横須賀市へ水道水を送るための重要な施設です。 
 (説明パネルより)

寒川調圧水槽クリック拡大
寒川取水堰~小雀浄水場経路図と導水路水位関係図です。(説明パネルより)
図では分かりにくいのですが第1ポンプ場から芹沢の隧道入口までは2条の2000mm鋼管が敷設されています。
なお水道局に照会したところ寒川調圧水槽の機能は、寒川取水ポンプが停電等により急停止した時に導水管に大きな衝撃(ウォーターハンマ)がかかるのを緩和させる役割があるそうです。相模原市南区に企業団の相模原調圧水槽が立っていますが、それと同じですね。


横浜市空気弁マンホールフタ
これは馬入川系統水道みちで見た横浜市の空気弁マンホールフタです。県道45号線(中原街道)小谷(こやと)信号付近にて。寒川町の上水道は神奈川県営水道が(芹沢配水池から)配水しています。寒川町で横浜水道のマンホールフタは目立ちます。

小出川水管橋・追出橋下流
その先、寒川町大蔵(おおぞう)へ入りました。右手に水管橋が見えます。この水管橋は馬入川系統の導水管路施設の一部で小出川水管橋といいます。「横浜水道百年の歩み」によると導水隧道は茅ヶ崎市芹沢地点(標高26m)から始まるとあります。多分前方の山の上に導水隧道の入り口があると思われます。そこから先は寒川調圧水槽説明パネルにあるように自然流下で約9.1km先の小雀浄水場まで導水されます。山の上から自然流下導水は理にかなっています。企業団の酒匂川系飯泉ポンプ場と曽我接合井の関係によく似ています。

小出川水管橋・追出橋下流
小出川に架かる小出川水管橋。小出川を渡って上流の寒川町方向を見たところです。
口径2000mm鋼管製、支間長約30m、昭和44年12月完成。「横浜水道百年の歩み」を読むと小出川は伏越で横断とあります。調べたところやはり伏越でした。つまり口径2000mm2条の導水管が通っていて1条は水管橋、1条(昭和38年3月完成)は伏越というわけです。


右手に相模川左岸幹線用水路の大蔵サイフォンがあります。ここへはここ2年の間に三度ほど来たことがあります。この水管橋はいつも気になる存在でした。今回の探訪で点であった知識が線として繋がりました。水道みちファンの私にとっては嬉しい新たな発見となりました。長くなりますのでこの先は次回投稿します。

今回の探訪記念は端午橋の石像です。
端午橋の石像
左から道祖神、石祠、その右はお猿さんが彫ってあるので庚申塔でしょうか。相当古そうです。風化が進んでいます。

今回の参考文献です。
 「横浜水道百年の歩み」横浜市水道局
 「横須賀水道100年史」横須賀市上下水道局

横浜市水道局・横須賀市上下水道局寒川取水事務所(第1ポンプ場)の位置です。


其の161 弁天橋下頭首工を訪ねる

今年2月から3月にかけ三ヶ木発電所発電用水取水口の探索をしました。その時初めて弁天橋を渡り道志川左岸から対岸を展望しました。その結果は「其の139 三ヶ木発電所跡を訪ねる(続編)」で発表の通りでまずは良かったのですが、弁天橋をよく観察すると魚道があり、橋の下は堰になっています。車も通行できますがただの橋ではありません。農業用水の取水施設・頭首工と思われます。しかし肝心要の取水口がありません。そんなわけで以来興味を持ちました。足柄平野の一連の用水路探訪を終え一区切りついた梅雨の晴れ間、6月13日(金)晴れの日に探訪しました。

道志川・弁天橋
これが弁天橋です。右岸に魚道が見えます。すぐ上流に横浜水道青山沈澱池があります。

弁天橋より道志川下流を望む
弁天橋から道志川下流を望む。ここからは見えませんが左岸堤防沿い内側に田んぼが開けています。右岸は堤防沿いに横浜水道みちが通じています。

道志川・弁天橋
上流から弁天橋を見たところです。左岸沿いの田んぼに水を送るなら取水口があるはずです。目を凝らしても左岸橋際に取水口は見えません。

弁天橋下頭首工・取水口
まず取水口を探しに行きました。弁天橋の上流100m位の左岸崖下に取水口を発見。

弁天橋下頭首工・取水口
取水口のアップです。水門巻上げ機、ゲート、ごみ除けの格子(スクリーン)が見えます。取水堰に魚道に取水口とこれで3点セットが揃いました。弁天橋は農業用水の取水施設・頭首工です。

弁天橋下頭首工・道志隧道出口
取水口から始まる隧道出口はあっさり見つかりました。弁天橋を左岸へ渡り右折した左側にありました。今は田んぼへの通水時期であることも幸いしました。隧道を出たところで2方向へ分水しています。
隧道の名前は右書きで「道志隧道」、小さな字で「地方技●従六位船戸廣次書」と刻まれています。(●は判読できず)
銘板の左側に「昭和十八年三月落成」右側に「道志川沼本共同開田事業」と刻まれている文字がかろうじて読めました。これによりこの辺りの田んぼと下流の沼本地区の田んぼを潤すための頭首工と分かりました。
弁天橋の欄干親柱には橋名と川の名前のみでしたが、隧道と同時期の完成と思われます。これから調べてみます。

弁天橋下頭首工用水路
田んぼへ向かう用水路。左側の方が水量多し。右側電柱の下の水路がこれから見る田んぼ(道志新田)へ流れていきます。推測ですが左側の水路は下流の沼本地区向け用水路と思われます。ただしそれは完成当時のことで昭和40年城山ダムの完成により沼本地区の田んぼは津久井湖に沈み、現在は使われていないと思います。

道志新田幹線用水路
田んぼの中央を北へ向かう幹線用水路。地図を見ると道路を境に左側が相模原市緑区寸沢嵐(すわらし)、右側が緑区三ヶ木になっています。

道志新田組合長の注意看板
道志新田組合長名の注意看板。この田んぼの名前は道志新田と分かりました。

道志新田
北東の隅から見た道志新田。9割方田植は終わっています。

道志新田
北西から見た道志新田。手前の水路は沼本地区へ向かう用水路。

道志新田
道志新田の北西の隅。幹線水路の余水排水が北へ向かっています。

弁天橋下頭首工用水路
道志新田の北西のはずれで沼本行の水路と合流し北へ向かう水路。

弁天橋下頭首工用水路
同、下流から見る。前述のように沼本地区へ行くことなく、この先で道志川へ合流しています。

道志新田
これはなんでしょう?道志新田の北の端に並べてあった径2m位のコンクリート管が五つ。五輪? かってこの田んぼの用排水に使われたのでしょうか? 謎のコンクリート管です。

道志新田・野の花
今日の探訪記念は可憐で上品な花です。名前はわかりません。花径15mm位の小さな花です。道志新田北のはずれで咲いていました。

弁天橋の位置です。

其の160 栢山頭首工を訪ねる

梅雨の合間の6月9日(月)晴れ(雲多し)、酒匂川の栢山頭首工(かやまとうしゅこう)を訪ねました。栢山頭首工は5月10日に鬼柳堰を探訪した時に左岸から眺めました。今回は右岸からの探訪です。探訪後そこから始まる栢山頭首工用水路を報徳橋付近の終点まで歩きました。

小田急線開成駅前・ロマンスカー
小田急線開成駅下車、初めて利用する駅です。ここから酒匂川右岸へ向かいます。こんなところにロマンスカーが・・・。駅前にはこね号が展示してありました。案内板に第2、第4日曜日にロマンスカー内部を開放するとあります。時間は10時から15時まで。

栢山頭首工ゲート操作室
酒匂川右岸堤防に突き当たりました。堤防上の建物は栢山頭首工のゲート操作室です。

栢山頭首工
栢山頭首工です。こんなお天気でした。せっかくの景観です。もっと真っ青な空がほしかったです。
手前の赤いゲートは土砂吐門、次が洪水吐転倒堰、魚道を挟んで洪水吐転倒堰が見えます。

栢山頭首工・右岸取水口門
取水口門です。鋼製スライドゲート 1.85m×0.85m 油圧式2門。

栢山頭首工・土砂吐門
土砂吐門のアップです。機能上、取水口門の隣にあります。
鋼製ローラーゲート 7.5m×1.5m 油圧式。

頭首工の碑
ゲート操作室の隣に建てられた「頭首工の碑」。
沿革が書いてありましたのでその要旨を記します。
昭和42年県営用水障害対策事業として国の採択を得る。
昭和43年栢山頭首工建設着手。
昭和46年度に4年の歳月と5億円余を投じ完成。
昭和52年10月吉日 取水開始5周年を期し記念碑を建立。
酒匂川水系農業用取水組合
 (頭首工の碑より抜粋)

栢山頭首工銘板
頭首工堤体に貼り付けの銘板です。
栢山頭首工
発注者:神奈川県
事業名:用水障害対策事業
堰堤長:235m 堰上げ高0.85m
形式:フローティング型式全可動堰
竣工:昭和47年3月
施工者:株式会社 間組  
(銘板より)

栢山頭首工・銘板
同じく頭首工堤体に貼り付けの銘板です。
栢山頭首工
事業主体:神奈川県
土砂吐門:鋼製ローラーゲート 7.5m×1.5m 油圧式1門
第1洪水吐門:越流型鋼製自動転倒ゲート 27.5m×1.1m
       油圧式2門
第2洪水吐門:越流型鋼製自動転倒ゲート 30.5m×0.85m
       油圧式5門
右岸取水口門:鋼製スライドゲート 1.85m×0.85m 
       油圧式2門
左岸取水口門:鋼製スライドゲート 1.0m×1.0m 手動式1門
竣工:昭和47年3月
製作:株式会社 栗本鐵工所  
(銘板より)

栢山頭首工についてもっと詳しく知りたい方は神奈川県HP
「県西地域にある農業土木施設の紹介」をご覧ください。
詳しい紹介記事が載っています。

栢山頭首工用水路・足柄紫水大橋北付近
栢山頭首工を見学後ここから始まる栢山頭首工用水路沿いに終点まで歩きました。
酒匂川右岸堤防内側沿いを流れる栢山頭首工用水路。水路幅は約1.6m、2.051㎥/秒の流れです。足柄紫水大橋北付近。

栢山頭首工用水路・足柄紫水大橋南
足柄紫水大橋南で早速分水していました。角落し堰で水位を上げています。

酒匂川右岸の田んぼ
酒匂川右岸堤防上から見た栢山頭首工用水路と田んぼです。用水路沿いに道がなく酒匂川堤防沿いを歩きました。

栢山頭首工用水路・小田原市曽比
西の田んぼへ向かう支線用水路。手前が栢山頭首工用水路です。ここは開成町から小田原市曽比に入っています。

栢山頭首工用水路・小田原城北工高校付近
小田原城北工高校付近を流れる栢山頭首工用水路。上流を見る。

栢山頭首工用水路・小田原城北高工校南
小田原城北工高校南の分水堰。角落し堰で水位を上げています。ロープ付の角材が置いてあります。

栢山頭首工用水路終点・報徳橋南
その先です。報徳橋を潜りました。また分水堰です。早いですがここが終点です。栢山頭首工から約2.2kmの短い幹線用水路でした。ここは小田原市栢山、報徳橋南にある緑の広場公園前です。この先は三ヶ村排水路と名前が変わります。西へ分水した水路は五ヶ村排水路となります。

帰りは五ヶ村排水路沿いに小田急線富水駅へ向かいました。
五ヶ村排水路・小田原市栢山
五ヶ村排水路沿いの花菖蒲、アジサイ。

五ヶ村排水路・尊徳記念館前
尊徳記念館前を流れる五ヶ村排水路。

二宮尊徳生家
二宮尊徳誕生の家。天明7年(1787)7月23日この家で誕生。
昭和35年復元、昭和38年神奈川県重要文化財に指定。

(説明パネルより)

馬頭観音
馬頭観音が10体ほどまとめて祀ってありました。尊徳記念館前五ヶ村排水路沿いにて。左側二体には「馬頭観世音菩薩」と刻まれていました。

庚申塔・若宮八幡宮
お終いは富水駅近くの若宮八幡宮の庚申塔です。青面金剛六臂・日月・鶏・三猿。元禄三庚午十一月十五日。

栢山頭首工の位置です。

其の159 寒川浄水場を訪ねる

6月1日(日)晴れ、神奈川県企業庁寒川浄水場を見学しました。毎年6月の第1週は「水道週間」です。第1日曜日に開催の寒川浄水場施設開放デーに合わせて行ってきました。浄水場見学のあと、以前から一度見たいと思っていた寒川取水堰を訪ねました。

神奈川県企業庁寒川浄水場
神奈川県企業庁寒川浄水場です。JR相模線宮山駅から歩いて10分位のところです。県営浄水場は他に相模原市緑区に谷ケ原浄水場があります。去年の水道週間に訪ねました。

寒川浄水場施設開放デー
場内の案内看板。今日の会場は左手の第2浄水場です。

寒川浄水場・水質濁度実演コーナー
受付を済ませ初っ端は水質濁度の実演コーナーです。
相模川から取り入れた原水に凝集薬品を混ぜフロック形成の様子や砂ろ過、薬品消毒の効果などわかり易い説明と実演でした。

寒川浄水場・着水井
その後見学者は4、5人に分かれ職員さんの案内で浄水工程の見学をしました。
初めは階段を上って着水井です。取水した原水はポンプでここへ揚水されます。見学したのは第2浄水場です。着水井は場内で一番標高が高い位置にあり、自然流下で次の工程へ流れるようになっています。パイプから落下している汚れた水は排水処理施設からの返送水です。銀色の配管は凝集薬品・ポリ塩化アルミニウム(PAC)です。ここで注入しています。

寒川浄水場・着水井PAC攪拌機
中央の青い装置は攪拌機です。着水井の上にあり、注入したPACが均一になるようにかき混ぜています。

寒川浄水場・フロック形成池
次の工程フロック形成池です。水中で羽根がゆっくり回っています。濁りの塊(フロック)を作っています。

寒川浄水場・沈澱池
次の工程は沈澱池です。フロックを静かに沈ませ、きれいなうわ水を取ります。通過に5、6時間かかるそうです。

寒川浄水場・沈澱池のフロックかき寄せ機
沈澱池出口付近水中でフロックかき寄せ機が待機しています。ゆっくり移動させ沈澱池入口付近でかき寄せたフロックは排水処理施設へ送られます。

寒川浄水場・ろ過池
次の工程ろ過池です。沈澱池で取りきれなかったごみや泥を砂でろ過。ろ過砂が目詰まりしたときはろ過池を空にした後、ろ過砂層の下から逆洗をかけるそうです。前方の芝生の下は次の工程浄水池です。飲めるようになった浄水をいったんためておく池です。

寒川浄水場・ろ過池、ろ過砂サンプル
ろ過砂のサンプルです。逆洗をかけると各層はバラバラになります。落ち着けば比重の違いで元通りの層に戻るそうです。面白いですね。

寒川浄水場・逆洗用水貯蔵タンク
これはアンテナ鉄塔下の逆洗用水貯蔵タンクです。

寒川浄水場・利き水コーナー
お終いは利き水コーナーです。水道水、輸入ミネラルウォーター、国産ミネラルウォーターの利き水です。私の今年の利き水結果は水道水が当りでした。冷やしてあるとどれも同じに感じます。
この後アンケートに記入し来場記念品をもらいました。去年同様エコバッグ、神奈川のおいしい水森のハーモニー、カッピー団扇、たわしなど・・・中でも「寒川浄水場」のパンフはありがたいです。本編を書くにあたって参考にさせてもらいました。お蔭さまで寒川浄水場が良く理解できました。

以下は場内の施設です。
寒川浄水場・PAC貯蔵槽
着水井の隣のPAC貯蔵槽です。

寒川浄水場・送水ポンプ
浄水池の隣にあった送水ポンプです。

寒川浄水場・非常用予備発電機
非常用予備発電機です。停電の時はこれで取水ポンプと送水ポンプを動かします。

この後寒川浄水場を出、寒川取水堰を見に行きました。
寒川取水堰
神川橋から見た寒川取水堰です。
堰高:6m 堰長:270m 取水口:幅20m 取水水位:標高5m
土砂吐水門:幅13m×高3.0m 1門ローラーゲート
洪水吐:幅20m×高2.5m 3門ローラーゲート
寒川取水施設(取水堰・取水口・導水路・沈砂池)は神奈川県、横浜市、横須賀市の共同施設です。管理は委託を受け神奈川県企業庁が管理。昭和39年3月30日完成。

(神奈川県企業庁HP、企業庁パンフ「城山ダム」より抜粋)

寒川取水堰・取水口
総合開発と高度利用の取水口です。取り入れた後2本の導水路トンネルでそれぞれの沈砂池へ送られます。
総合開発とは=相模川総合開発事業、
高度利用は=相模川高度利用事業のことです。

250mほど上流に寒川浄水場創設取水口(水利権1.24㎥/秒)があります。
左岸に企業庁の「寒川取水堰概要」説明パネルが掲げてありました。水利権水量の表示がありましたので記します。
神奈川県:2.595㎥/秒  横浜市:6.143㎥/秒  横須賀市:1.782㎥/秒  神奈川県内広域水道企業団:7.635㎥/秒  
合計:18.155㎥/秒(1,569,000㎥/日)


寒川取水堰・魚道
魚道の様子。右端が階段式魚道、中二筋は呼び水水路、左側の複雑な形の水路は船通しデニール式魚道(流水幅7.2m)です。 (「寒川取水施設概要」説明パネルより)

寒川取水施設・導水路
取水口と沈砂池の間、相模川左岸堤防外側の堤防前ゲートです。これは総合開発のゲートです。すぐ近くに高度利用の堤防前ゲートもありました。

寒川取水施設・沈砂池
寒川浄水場南側に隣接の沈砂池です。ここからポンプで寒川浄水場着水井に送られます。
県の取水ポンプ所に隣接して横浜市水道局、横須賀市上下水道局共有施設の寒川取水事務所(第1ポンプ場)があります。馬入川系統といい小雀浄水場まで12.3kmの導水路の起点です。

この後寄り道をして馬入川系統の施設探訪に向かいました。まだまだ先になりそうですがいずれ発表したいと思っています。

今日の生き物はゲンジボタルです。先刻(6月4日)19時40分頃望地河原のゲンジボタルを見に行きました。見たのは2匹だけでした。まだ早いのかな?望地河原のゲンジボタルは(其の151 相模原幹線用水路・・・)で触れました。

寒川浄水場第2浄水場着水井の位置です。

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