横浜水道みちを行く

横浜水道みちの事なら何でも知りたがり屋の管理人がその水源を目指して探索探訪をします。時には独りよがりな感想意見を述べます。

其の216 甲府盆地の天井川を訪ねる・中央市の釜無川

 4月9日(木)晴れ、釜無川の天井川化の様子を見に行ってきました。国土交通省のHPで甲府盆地内を流れる釜無川、荒川、笛吹川が天井川であることを知り、2月から3月にかけ荒川、笛吹川を探訪しました。残る釜無川を探訪し甲府盆地の天井川シリーズを終えたいと思います。

釜無川・鏡中条橋
身延線小井川駅下車。釜無川に架かる鏡中条橋東詰までやって来ました。

釜無川・鏡中条橋付近
同地点堤防上から見た上流方向の町並み。同一視野に釜無川水面が入らなかったのですが、天井川化しているかな?といった感じです。

釜無川・鏡中条橋東詰付近
同地点堤防上から見た東方向です。
国土交通省のHPに「富士川中流部の天井川化の状況」図が掲載されています。甲府盆地の東西断面図ですが、図のようにマクロ的視点に立つと天井川です。
ここは山梨県中央市山之神です。

釜無川の菱牛・鏡中条橋付近
ここからは信玄堤を見るため釜無川左岸堤防に沿って上流へ歩きました。
歩き始めてすぐ目についたのがこれです。菱牛(ひしうし)と言い、笛吹川を歩いた時に河川敷に並べてありました。九割方土砂に埋まり機能していないように見えます。釜無川の土砂運搬能力は旺盛なようです。一つ上流の開国橋まで菱牛が続いています。

笛吹川の菱牛
これは笛吹川の菱牛です。三角錐や四角錐タイプがあります。

釜無川の標識
開国橋際の釜無川の標識。河口から74.5km。

釜無川・農業用水取水施設
かすみ橋付近の農業用水取水施設。「第2集水暗渠」と言います。下流にもあったので今日見る二つ目の取水施設です。河川敷内に水路が引きこんでありました。

釜無川・聖牛
甲州流伝統治水工法 聖牛(せいぎゅう)。コンクリート製で棟木の太さは20cmほどあります。信玄橋付近の案内パネルによると棟木の長さ9mを大聖牛、7mを中聖牛、未満が聖牛と言うそうです。読みは三省堂大辞林に聖牛(ひじりうし)とありますがここでは説明パネルのように聖牛(せいぎゅう)と読みます。

釜無川・上堰頭首工
農業用水取水施設・頭首工です。「上堰頭首工」と言います。
水利使用標識によると灌漑面積:250ha。取水量:最大3.05㎥/秒。年間を通じて取水しています。需要期に合わせ最低0.66㎥/秒まで4通りに細分化されています。水利使用者:竜王土地改良区。本取水口:山梨県甲斐市竜王字下河原。

上堰頭首工之碑
堤防上の「上堰頭首工之碑」。

信玄堤と水害防備保安林
堤防内に取り入れた用水。周りは水害防備保安林(水防林)でケヤキやエノキが植えられています。右(東)側の堤防は昔に作られた信玄堤の霞堤でしょうか。下記水害防備保安林の看板参照。

水害防備保安林看板
水害防備保安林の看板。

信玄堤・霞堤
信玄堤の霞堤(かすみてい)の説明パネル。
(現地fujikawa museum説明パネルより)

信玄堤公園
信玄橋上流、信玄堤公園の信玄堤と水防林。

釜無川・聖牛
信玄橋上流の聖牛。

釜無川・聖牛
上記上流の1基、丸太製の聖牛。これは大聖牛?かなり大きいです。

聖牛説明パネル
聖牛(せいぎゅう)とは。 (現地fujikawa museum説明パネルより)

釜無川・高岩頭首工
信玄堤公園の上流に頭首工が見えます。高岩頭首工といい昭和59年(1984年)全面改修して完成。それまでは聖牛等を並べて堰を造り取水していたそうです。(現地fujikawa museum説明パネルより)

竜王用水
高岩頭首工から取り入れた竜王用水。三社神社付近から下流を見る。

今日は釜無川の伝統的治水工法の一端を垣間見ました。この辺りは釜無川・御勅使川(みだいがわ)合流地点で大昔から洪水被害が多いところです。信玄堤はじめ昔から様々な治水工事が行われてきました。
現地案内パネルによると御勅使川のコントロール(石積み出し、将棋頭、堀切、十六石、御勅使川の筋替え)と信玄堤で洪水被害を抑えてきたようです。水道みち・水路好事家の管理人、興味を覚えました。現地を歩き先人の工夫をこの目で確認したくなりました。いつか再訪したいと思います。

鏡中条橋東詰の位置です。


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其の215 甲府盆地の天井川を訪ねる・利根川と戸川

 甲府盆地の天井川シリーズの8回目です。
今回は前回投稿の利根川と長沢川の立体交差点から利根川を上流まで遡り、新利根川から戸川へ入り河口の鰍沢まで歩きました。4月2日(木)晴れの日に探訪しました。

三郡東橋、三郡西橋
身延線市川大門駅下車。今日は三郡橋を渡りました。笛吹川左岸から見た三郡東橋、奥が釜無川を渡る三郡西橋。

利根川、坪川合流点
3月23日に探訪した利根川と坪川合流点に10日振りにやって来ました。左が利根川、右が坪川です。どちらの河川も天井川です。天井川同士の合流は珍しいと思います。10日間で季節は移り桜がちょうど満開でした。今日は結果的に花見を兼ねたウォーキングになりました。

旧利根川・長沢排水機場付近
長沢川排水機場付近より利根川上流を望む。この下を長沢川が樋管で横断しています。

旧利根川・長沢排水機場付近
右岸堤防下から上流を見るとこんな景色です。

福祉橋より旧利根川上流を望む
福祉橋から旧利根川上流を望む。天井川化しているのは平地の坪川合流点から上流800m位までで、この辺りでは普通の河川です。護岸はブロックで、川底もコンクリートで固め浸食を抑えています。

一級河川旧利根川の標識
山梨県の一級河川旧利根川の標識。坪川合流点から上流約3.2km、新旧利根川分岐点までは「旧利根川」と言います。

山梨交通の電車
旧利根川沿い公園内に展示中の電車。案内パネルによると昭和5年から昭和37年6月まで甲府・甲斐青柳間20.3kmを運行した山梨交通の電車。昭和46年には江ノ電鎌倉・藤沢間を運行し昭和61年老朽化により引退。地元のここに里帰りしたそうです。

旧利根川の流路工
流路工です。両岸の護岸、床固工、水叩工など流路工の見本のような風景です。平地の天井川から急流河川の象徴流路工へと景観が変わりました。段々の床固工は新利根川分岐点まで何か所もありました。

旧利根川
天神釣橋付近で右岸に放流される用水。農業用水と思われますが貴重な河川維持用水に使っています。これより上流は水無川で流れはほとんどありません。

旧利根川・ふれあい橋付近
上流のふれあい橋より上流を望む。流路工でしっかり固めてありますが、流れはありません。一級河川旧利根川です。

旧利根川・河原町橋上流
大分上ってきました。河原町橋より上流を望む。段々に続く床固工。

新旧利根川分岐点
そのすぐ上流、旧利根川に架かる御幸橋より上流を望む。あっと驚く光景です。突然石垣に突き当たり旧利根川が消滅しました。

新旧利根川分岐点
石垣の向こう側から見るとこんな風になっています。左側の白い橋が御幸橋です。石垣は利根川左岸の堤防でした。探訪前、地図によると利根川はこの地点で直進と右へ二手に分かれるようになっていました。どのように分かれるかその景観を楽しみにしていたのですが、まさか完全に遮断しているとは・・・。右側の広い川が新利根川です。
ここは山梨県南巨摩郡富士川町舂米(みなみこまぐんふじかわちょうつきよね)です。

利根川
同地点から利根川上流を望む。一見してたどってきた旧利根川より広く河道断面が大きい川と分ります。

土石流危険渓流の看板
近くにあった「土石流危険渓流」の看板。
「土石流危険渓流 富士川水系利根川 土石流が発生する恐れがありますので大雨の時は十分注意してください。山梨県」

ここより上流、山間の利根川は土砂の運搬能力が十分にありそうです。新利根川完成前の旧利根川では大雨の時、河道断面が小さく氾濫が予想されます。また下流の平地部では土砂の堆積により天井川化が進行する恐れがあります。
もっと大事なことは途中氾濫なく流下したとしても低地部で天井川の坪川に合流することです。其の213、214で見たように坪川は富士川が洪水になると低地河川の五明川や長沢川が排水機場を経由して合流することになり流下能力を超える恐れがあります。能力を超えると堤防から氾濫し最悪は破堤し地域一帯が浸水する恐れがあります。
現地を歩いて見学した私の想像ですが、それを防ぐために新しい河道、新利根川が造られたと思います。先人のグッドアイデアですね。いつ頃のことでしょうか。詳しく調べてみたいですね。

ここからは新利根川(延長約1km)沿いに戸川に入り、戸川河口まで歩きました。

新利根川に架かる水路橋
新利根川を渡るコンクリート製の水路橋。農業用水路と思われますが農閑期なので水は流れていません。戸川合流点までに5か所の水路橋を見ました。

新利根橋より新利根川を望む
新利根橋より上流を望む。のどかな風景です。

新利根橋より甲府盆地を望む
新利根橋より北方に広がる甲府盆地を望む。この先の戸川は甲府盆地最南端に位置する富士川水系の支流です。

新利根川に架かる大久保橋
戸川合流点近くの大久保橋。水路橋も架かっています。こちらは水流あり。短い区間に五つもの水路橋。珍しいです。

新利根川・戸川合流点
戸川合流点より下流を望む。左が新利根川、右が戸川。

新利根川・戸川合流点
戸川に合流直後の床固工。左が戸川、右が新利根川の流れ。

戸川・第九号床固工
鰍沢警察署付近の2段式床固工。銘板を見つけました。参考になるので記します。
昭和28年度 戸川改修工事
第九号床固工 長67.9米、高3.0米
水通標高252.1米 山梨県 
 (銘板より)

鰍沢町
写りが悪いですが右岸堤防から見た鰍沢町の町並み。戸川が天井川化しているのが窺えます。河口近く旭橋付近。

戸川右岸・鰍沢町
富士川合流点近く、戸川右岸堤防から上流を望む。

富士橋西詰の石造物
おしまいに富士橋西詰の石造物です。左から地神塔、水神宮、道祖神です。右端の石祠内に双体道祖神が祀られています。

今日は予定通り天井川化した旧利根川と戸川、新旧利根川分岐点の様子を探訪し、おまけに新利根川を渡る水路橋を5か所も見られました。それに満開の桜も。この後富士橋を渡り身延線鰍沢口駅へ向かいました。
次回は甲府盆地天井川シリーズの締めとして、天井川化した釜無川本流の様子を見に行く予定です。何か新たな発見があれば良いですね。

今日のスタート旧利根川・坪川合流点です。
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其の214 甲府盆地の天井川を訪ねる・富士川町の利根川

 甲府盆地の天井川シリーズの7回目です。
今回の探訪記は天井川の利根川と長沢川の立体交差です。3月23日(月)晴れの日に探訪しました。

長沢川樋管ゲート・五明川ゲート
今回もこの水門のある風景からスタートします。左側の水門は長沢川下流樋管ゲートと言います。R140を潜った樋管の出口です。釜無川が洪水の時はこのゲートを閉じ逆流を防止します。

長沢川下流樋管ゲート銘板
長沢川下流樋管ゲートの銘板です。平成6年9月設置。

長沢川・富士川町
R140から長沢川上流を望む。向かって右側の堤防は並行して流れる天井川の坪川右岸です。長沢川は低地を流れる河川です。

長沢川左岸・坪川右岸の石祠
坪川右岸堤防上の石祀。中に「水」と朱書きのごろ石が入っています。水神様ですね。この辺りは昔から水はけが悪く、度重なる浸水被害を受けてきました。

長沢川下流樋管入口
長沢川左岸(坪川右岸)堤防上を上流へ歩きました。堤防から見た長沢川下流樋管入り口。

利根川、坪川合流
上流へ進み右側を見ると坪川に利根川が合流しています。左が利根川、右が坪川です。天井川同士のY字型の合流です。

長沢川・富士川町長沢
低地を流れる長沢川の上流方向です。樋管の出口が見えます。樋管は右へカーブし利根川の下を潜り、Y字型デルタの中へ入っていきます。
私は今坪川右岸堤防上から長沢川を見下ろしています。同じところを並行して流れる二つの川。片や低地を流れ一方は天井川で高い位置を流れる。どうしてこうなったのでしょうか。不思議です。

長沢川上流樋管ゲート・長沢川排水機場
利根川左岸に設置の水門。利根川を潜る樋管の入り口になります。
銘板の貼り付けがなく名称は不明です。私の推測ですが長沢川下流樋管ゲートに対して長沢川上流樋管ゲートと思います。前述のように釜無川が洪水のとき長沢川下流樋管ゲートを閉じます。同時にこの長沢川上流樋管ゲートも閉じられると思います。行き場を失った長沢川の河川水は増水するので正面の長沢川排水機場が働き天井川の坪川に排水します。前回見た五明川排水機場と坪川の関係と同じですね。
ここは山梨県南巨摩郡富士川町長沢です。

長沢川・富士川町長沢
上記地点より長沢川上流を望む。向かって右側の堤防は坪川右岸の堤防です。低地河川の長沢川は天井川の坪川、利根川の間を流下するので両川のY字型合流点では行き場がなくなり、利根川の下を潜らざるを得ません。

長沢川排水機場排水樋管・坪川
長沢川排水機場排水樋管から坪川上流を望む。正面遠くに冠雪した八ヶ岳が見えます。釜無川が洪水時は前述のようにこの排水樋管から坪川へ排水します。

利根川
長沢川上流樋管ゲート北の橋上より利根川上流を望む。向かって左側、右岸堤防と民家の屋根を較べると利根川が天井川化しているのが分かります。

これで地図上4か所見つけた天井川と低地河川の立体交差の内3カ所すべてを探訪しました。残る1か所は坪川の上流、秋山川が合流する地点に立体交差が認められます。いつか探訪したいと思います。

今回探訪した3か所の河川立体交差の共通点を整理してみました。
① Y字型に合流する天井川に挟まれた(Y字型デルタ内を流れる)低地河川が天井川と立体交差する。
② 立体交差点の低地河川には釜無川からの逆流防止樋管ゲートが設置してある。
③ 低地河川側に排水機場が設置してある。高位置にある天井川に排水する。

天井川と、低地河川を色分けすると次のようになります。
・天井川:釜無川、滝沢川、坪川、利根川
・低地河川:横川、八糸川、五明川、長沢川

初めてこの辺りの地図を眺めた時は複雑に交差した河川の状況を理解し難かったのですが、現地を見学しこうして整理すると頭の中もすっきり整理された気分になります。
それにしても低地河川と天井川に分かれた原因はなんでしょうか?上流からの土砂の供給の有無?土砂供給量の多少?築堤など人為的要因?等々謎が多く、天井川形成の経緯成因については今一すっきりしません。

利根川と長沢川立体交差点の位置です。


其の213 甲府盆地の天井川を訪ねる・富士川町の坪川

 甲府盆地の天井川シリーズの6回目です。
今回の探訪記は天井川の坪川と五明川の立体交差です。3月23日(月)晴れの日に探訪しました。

長沢川樋管ゲート・五明川ゲート
前々回「其の211」に載せた写真です。横川吐口ゲートの上流にある水門で中央が五明川下流側ゲート、左側が長沢川下流樋管ゲートです。

五明川下流側ゲート
五明川下流側ゲート銘板です。平成20年2月完成。
五明川下流側ゲート(以下五明川下流ゲート)は坪川右岸に設置された伏越(ふせこし)・サイフォンの吐口ゲートです。五明川が天井川の坪川の下を伏越で潜り抜けています。坪川左岸側に五明川上流ゲートがあります。

五明川伏越工平面図
山梨県が設置した現地案内パネルの伏越工平面図です。
河川横断部(函渠)の延長は約90m、函渠上面は坪川の河床下2mの位置。函渠は5m×3.6mが2連のボックスカルバート。
下流側ゲートの役割は洪水時釜無川からの逆流防止、上流側ゲートは河川横断部(函渠)が万が一破損した際に坪川から五明川への流入防止。 
(案内パネルより抜粋)
素人には想像もつかないことを想定して造られています。上流側ゲートの働きは初めて知りました。

立体交差の全体像を理解するため現地の山梨県が設置した説明パネルから以下抜粋して記します。
五明川の概要と事業実施背景
五明川は流路延長2,200mの山梨県が管理する一級河川。
国道140号線、坪川を横過して長沢川と合流し、横川に流入する。
この流域は天井川である滝沢川、坪川に挟まれた凹地となっているため、昔から水はけが悪く、度重なる浸水被害を受けてきた。特に下流部は「南湖」の地名が示す通り「水がたまりやすい土地」であった。そのため天井河川と低地河川の流れを分離し、天井河川の下を伏越で低地河川を立体交差させ、合流をスムーズにする等の合流調節工事(昭和28年着工、昭和42年完成)が行われた。
今後さらなる都市化が予想される地域であったため、河道の拡幅を施すと共に、最下流部にあった旧の五明樋門等の狭窄部の流下能力の向上を目的とした改修工事(平成2年度着工、平成20年度完成)を行った。


坪川と五明川立体交差
坪川下流から見た五明川下流ゲート(左側)、上流ゲート(黄色の矢印)。

五明川上流ゲート
五明川上流ゲートです。ここは山梨県南アルプス市東南湖。
坪川より南側は山梨県富士川町大椚(おおくぬぎ)です。

五明川上流ゲートと除塵機
左側の五明川上流ゲートと奥は除塵機。

旧五明樋門と除塵機
手前が今は使われていない旧五明樋門入り口と奥は現役の除塵機。

「永亨豊潤」の碑と五明樋門の由来碑
五明川上流ゲート付近に建てられた「永亨豊潤」の碑と右側は記念碑文「五明樋門の由来」。昭和43年5月1日建立。
「永亨豊潤」は明治22年完成の五明樋門入り口に設置してあったもの。五明樋門は70余年排水と逆水に耐えてきた。新規樋門施工により破毀されたが、工事に尽力した人々の名前が刻まれた「永亨豊潤」を記念碑として保存する。 (碑文要旨)
初代の五明樋門は明治22年に完成していました。現在の樋門は3代目になります。それにしても126年も前に樋門が完成していたとは驚きです。当時から坪川は天井川であったことが分かります。

五明川排水機場
R140五明川橋上流の排水機場。五明川右岸に設置してあります。
釜無川が洪水になると逆流を防ぐため五明川下流ゲートが閉じられます。そうすると五明川の水位が上がるのでポンプで排水します。どこへ排水するのでしょう。

坪川左岸の五明川排水樋管
排水機場裏に天井川の坪川が流れていて、そこへ排水するようになっています。これは坪川左岸に設置の排水樋管です。天井川の坪川には釜無川の逆流はありません。低位置の河川から高位置の天井川へ排水するとは巧い方法です。

今回は天井川の坪川と五明川の立体交差を探訪しました。
実地見学と山梨県が設置した説明パネルのお陰で河川同士の立体交差の背景、仕組みなどが理解できました。次回は残る三つ目の立体交差(天井川の利根川と長沢川)を投稿いたします。

天井川の記事が増えてきたのでこの度カテゴリに「天井川・河川立体交差」を追加しました。河川と河川、河川と鉄道などの立体交差記事も含めました。

五明川伏越の位置です。


其の211 甲府盆地の天井川を訪ねる・富士川町の坪川と滝沢川

 甲府盆地の天井川シリーズの5回目です。
釜無川と笛吹川合流点付近に架かる富士川大橋の上流、釜無川右岸の狭いところに中小の河川が9本ほど集まり釜無川に合流しています。その流れは狭いところに集まっているので複雑な様相を呈しています。地図をじっくり眺めると分りますが驚いたことに河川同士の立体交差が4か所もあり、高い位置を流れる川は天井川だろうと想像がつきます。天井川・立体交差に興味津々の管理人、その内の3か所を早速見に行ってきました。その様子を順次発表いたします。3月23日(月)晴れの日に探訪しました。

富士川大橋より上流を望む
富士川大橋より上流を望む。右から釜無川、中央の細い川が天井川の坪川、左が横川です。

横川・坪川・釜無川
富士川大橋西詰めを右折し堤防上を北進。堤防から見た手前が横川、黒い石積み護岸が坪川、奥が釜無川。坪川の方が横川より高い位置を流れています。

横川吐口ゲート
最初に見えてくるのがこの坪川右岸の水門です。水門から流れ出ているのは坪川・滝沢川の川底を伏越で潜った横川の河川水です。この水門は伏越(ふせこし・サイフォン)の吐口ゲートです。

長沢川樋管ゲート・五明川ゲート
横川吐口ゲートの上流(長沢川)にも水門が連続してあります。中央が五明川下流ゲート、左側が長沢川下流樋管ゲートと言います。探訪記は次回以降に発表します。

横川吐口ゲートより対岸を望む
横川吐口ゲートから対岸を見るとこんな風になっています。手前は坪川、対岸手前は坪川に合流する滝沢川。黄色の矢印地点に横川樋管呑口ゲートがあります。つまり横川は滝沢川、坪川の下を潜っています。珍しい河川同士の立体交差です。
ここは山梨県南巨摩郡富士川町大椚(おおくぬぎ)です。

坪川・滝沢川合流点
対岸から見ました。坪川、滝沢川の合流点です。左が坪川、右が滝沢川。

横川樋管呑口ゲート
滝沢川左岸堤防から横川樋管呑口ゲートを望む。奥は釜無川の堤防です。横川河川水の行き止まりで出口はここしかありません。

横川樋管呑口ゲート
上流から見た横川樋管呑口ゲート。除塵機が見えます。
ここは南アルプス市高田新田です。

横川樋管呑口ゲートより上流を望む
横川樋管呑口ゲートより横川上流を望む。上流の白い建物は国土交通省の横川排水機場です。

横川樋管呑口ゲート銘板
横川樋管呑口ゲートの銘板です。昭和53年3月製作。

横川排水機場
国土交通省の横川排水機場。横川の下流側に除塵機が設置してあります。増水した横川の河川水を釜無川へポンプ排水する施設です。

横川排水樋管
釜無川右岸堤防に設置の横川排水樋管。釜無川が洪水時には逆流防止のため横川吐口ゲートが閉めきられると思います。増水した横川の河川水はここから排水されます。

横川排水樋管銘板
堤体に貼り付けの横川排水樋管の銘板。1987年5月に建設省が設置。

新大橋より滝沢川上流を望む
R140新大橋から見た滝沢川上流。河川改修をしたのでしょうか、それほど極端な天井川ではありません。右側の川は八糸川。横川排水機場辺りで横川に合流し滝沢川を潜ります。

身延線市川大門駅
この後残り2か所の河川立体交差を見て、身延線市川大門駅へ向かいました。ホームから見た市川大門駅出入り口です。ユニークで風変わりなこの建物は駅舎ではなく市川大門下地区公民館です。

横川樋管呑口ゲートの位置です。


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