FC2ブログ

横浜水道みちを行く

横浜水道みちの事なら何でも知りたがり屋の管理人がその取水源を探訪します。

其の658 月夜野坂と下河原川・小河川の立体交差・相模原市緑区

 下河原川源流探訪に続いて5月17日(日)、下河原川と小河川の立体交差を見に行きました。

下河原川
前回歩いた下河原橋上流の下河原川です。この先を左折すると川沿いの林道に入りますが、道なりに直進すると急な登坂になります。


月夜野坂・相模原市緑区葉山島
この坂です。急な坂で息が切れそう。


月夜野坂の地名標柱
上り詰めた峠道に「月夜野坂」の地名標柱が立っていました。
相模原市と合併する前の城山町教育委員会が立てた標柱で「月夜野へ通じる坂なので、この名がある」とあります。なんて素敵な名前なんでしょう!ちっとも知らなかったな~。


月夜野坂・相模原市緑区葉山島
峠から見た月夜野坂の下りです。


月夜野坂・相模原市緑区葉山島
坂途中から振り返りました。標柱付近で農作業中の方に伺ったところ、こちら側から坂を上ると途中でお月さまが見えるのでこの名がついたとのこと。


月夜野坂下の小河川
これは月夜野坂下で出現した小河川です。この小河川が今日の主役です。上流側は沢沿いに道もなく藪のせいでよく見通せません。源流はすぐ近くみたいです。


月夜野坂下の小河川
小河川沿いに下っていきます。この小河川は地元の方に伺ったのですが特に名前はないそうです。以下小河川と呼びます。県道の向こう側に葉山島の田んぼが見えます。


月夜野坂下の小河川
小河川とは言え急勾配なので流路工でがっちり固めています。


葉山島の小河川
県道511号線手前です。県道を横断し葉山島の田んぼを突っ切れば相模川に合流するのですが、県道を潜った後は暗渠のまま右折し県道沿いを南流します。


葉山島の小河川
南流し県道東側で開渠となった小河川。


葉山島の小河川
東向きの流れとなり葉山島の田んぼへ向かう小河川。


葉山島の小河川
田んぼの中の南北に走る農道手前で右折し、流路は南向きに変わります。中央のU字溝は葉山島頭首工で取り入れた用水路の支線用水路です。小河川に落とさないで塩ビパイプで立体交差しているのが面白いですね。


葉山島の小河川
南へ向かう小河川。上述の立体交差は右側の田んぼへ水を配るためでした。小河川は田んぼより低いところを流れているので田んぼの排水を受け入れていると思います。


葉山島の小河川
南へ進むと前方に土手が見えます。前回歩いた下河原川左岸の土手です。改めて観察すると小河川は田んぼ水面より低い位置を流れていることがよくわかります。


葉山島の小河川と下河原川の立体交差
天井川化した下河原川の下を小河川が潜り抜けます。河川と用水路の立体交差(伏越・逆サイフォン)はよく見かけますが、河川同士の立体交差は珍しいと思います。(甲府盆地には天井川が多く見に行ったことがあります。)


下河原川・相模原市緑区葉山島
左岸土手から見た水無川状態の下河原川です。


小河川と下河原川の立体交差
少し上流側に小河川のコンクリート製水路トンネル上端が見えました。断面がU字型の伏越ではなくストレートに潜っています。河床ELが低ければU字型伏越になったと思います。


水無川状態の下河原川
立体交差部から下河原川下流を見ました。こんなところには余り立ちたくないですね。万が一山の天気が急変して鉄砲水が来たら・・・と思うとちょっと怖いです。


葉山島の小河川
下河原川を抜け南流する小河川。


葉山島の田んぼと小河川
葉山島の田んぼ西側を相模川へ向かう小河川。葉山島の田んぼ沿いに入ってからは終始田んぼより低い位置を流れ決して田んぼに水を入れることはありませんでした。結局田んぼの余水排水路としての役割を果たすため流路を南向きに変更させたと思います。自然界ではありえない人の手が入った河川同士の立体交差でした。


葉山島の田んぼと小河川
葉山島の田んぼの南端に立ちました。写真左側が小河川です。田んぼの排水や用水路の余水が流れ込んでいました。


葉山島の小河川
町田乗馬センター厩舎前から相模川へ向かう小河川。


今回のスタート、下河原橋の位置です。(地理院地図より)


スポンサーサイト



其の507 井路縁川と天井川の立体交差・南アルプス市荊沢

 前々回「其の505」で井路縁川と天井川の堰野川・秋山川の立体交差について投稿しました。今回はその続編です。

井路縁川
これは前々回掲載の井路縁川が天井川を潜る直前の地下水路トンネルの呑口・排水施設です。記事が長くなるので簡略に記しましたが、呑口・排水施設についてもう少し詳しく取り上げたいと思います。

井路縁川地下水路トンネル呑口・排水施設
よく見ると左岸の水路壁に赤色ペンキで何か書いてあります。

井路縁川地下水路トンネル呑口・排水施設
ホース準備―4  ポンプ作動―3
それぞれの位置まで水位が上昇した時の対応ですね。

井路縁川地下水路トンネル呑口・排水施設
右岸にパイプが3本立ち上がっています。水中ポンプと思われます。右側の物置にホースが保管してあると思います。

水の流れを観察すると正面の樋管ゲートに向う流れはまったくなく、樋管ゲートは閉じていることが分ります。その代り左側の狭いゲートの方へ流れています。左側の堤防は坪川右岸堤防です。狭いゲートは坪川へ通じる樋管ゲートかも。念のため堤防上に立ち確認するとそんなことは有り得ず樋管の出口は見当たりません。相手は天井川、勾配が取れないですからね・・・。
ではこの水はどこへ流れて行くのでしょう。正面の樋管ゲートを迂回して堰野川、秋山川を潜る地下トンネルに入り下流へ流れて行くと思います。前々回五明大橋の坪川合流点までたどり、その流れを観察しました。

今日は晴天、井路縁川は穏やかな流れです。正面の樋管ゲートを閉じても迂回水路を経由して流れて行きます。大雨で増水した時は、樋管ゲートを開き流れやすくするのでしょうか? 井路縁川が増水すると狭い地域を流れる坪川や堰野川も当然増水します。増水すると坪川から井路縁川への逆流が考えられます。坪川は天井川ですからね・・・十分有り得ることです。このゲートは照っても降っても年がら年中閉めっぱなしかも知れないですね・・・。開かずのゲート? (^σ^)

ここより下流で坪川、旧利根川、滝沢川等の天井川が低地河川の長沢川、五明川、横川と立体交差しています。交差地点にはいずれも樋管ゲートが設置してあり洪水時の釜無川からの逆流を防いでいます。井路縁川の樋管ゲートも同様の働きをしていると思います。

井路縁川地下水路トンネル呑口・排水施設
右岸から見ました。手前が水中ポンプ3基、奥は迂回水路ゲートです。
なお、立体交差は伏越(ふせこし)・サイフォンで堰野川、秋山川を横断していると思います。

井路縁川地下水路トンネル呑口・排水施設
以上、縷々愚考いたしました。結局大雨になると坪川からの逆流を防ぐため迂回水路ゲートも閉じるので、ここの水位は上がる一方になります。そこでポンプの出番になります。増水した井路縁川は流れるのを止めないのでポンプ排水しないとデルタ内は水浸しになっちゃいますからね・・・。

井路縁川地下水路トンネル呑口・排水施設
堰野川堤防天端から見た呑口・排水施設。照明付き監視カメラが水面を見ています。井路縁川は南アルプス市の準用河川なので監視情報は多分市役所に流れるのでしょう。

井路縁川地下水路トンネル呑口・排水施設から見た堰野川
上記地点から見た堰野川上流方向です。3本の排水ホース先端は天井川のこの川に降ろすしかないですね。

おしまいに地理院地図で標高を調べてみました。主要地点の標高を記します。
●井路縁川
・あしはら団地南:247.9m(探訪記のスタート地点です)
・呑口・排水施設:248.1m
・五明大橋 坪川・井路縁川合流点:244.9m
●坪川
・あしはら南橋:248.0m(探訪記スタート地点の東に架かる橋)
・井路縁川の呑口・排水施設北側:248.0m
・坪川・堰野川合流点:247.6m
・五明大橋 坪川・井路縁川合流点:244.9m

低地河川と思い込んでいた井路縁川の標高は坪川とほぼ同じです。井路縁川が坪川と堰野川の堤防に挟まれたデルタ地帯に流れ込んでいるのでそのように見えるだけかも知れません。
それにしても、行き場のないデルタに流れ込んだ河川の治水はこれしか方法がないのでしょうね・・・。

自然な河川同士の立体交差は有り得ず、人為的な治水工事により出来た河川の立体交差。近くにあと三か所あります。この辺り一帯は、私のような物好きには大変面白いところです。

関連記事です。

其の211 甲府盆地の天井川を訪ねる・富士川町の坪川と滝沢川
其の213 甲府盆地の天井川を訪ねる・富士川町の坪川
其の214 甲府盆地の天井川を訪ねる・富士川町の利根川

井路縁川呑口・排水施設の位置です。

情報ボタン→起伏を示した地図→陰影起伏図の順にクリックすると陰影起伏図に切替えできます。

其の505 井路縁川と堰野川、秋山川の立体交差・南アルプス市

 韮崎市の徳島頭首工から始めた水辺を巡る探訪の四か所目は、河川と河川の立体交差です。7月31日(火)晴れ、体温より高い猛暑日が続いていたので相模原から車で行きました。

井路縁川・南アルプス市落合
桝形堤防の次にやって来たのは南アルプス市のあしはら団地です。団地の中を南流する井路縁川(いろべりがわ・南アルプス市準用河川)です。この川が今日の主役です。見たところ普通の川ですが、すぐ近く下流の荊沢で堰野川、秋山川と立体交差し、天井川の坪川に合流しています。今日は立体交差の入口出口及び坪川合流点まで探訪しました。

3年前に坪川河口付近の天井川と低地河川の立体交差を3か所探訪し、「甲府盆地の天井川シリーズ」(アーカイブ2015/03)で発表しました。今回の探訪はその時に探訪できなかった残りの1か所です。地図で見つけた河川同士の立体交差を実際に見てみたいと3年前から注目していました。どのようなところか楽しみです。

地図がないとうまく説明できないので最初に地図を載せます。
中央十字線は私が今立っているところです。

東側を流れるのは天井川の坪川、西側を流れるのが堰野川、西の方から来て堰野川と並んで流れる川が秋山川です。二つの川はすぐ下流の荊沢で坪川に合流しています。井路縁川が堰野川、秋山川と立体交差し、坪川へ合流しているのがこの地図から読み取れます。

井路縁川・南アルプス市落合
同地点から見た井路縁川下流方向です。

井路縁川・南アルプス市落合
立体交差の入口側を見るため井路縁川を下流へたどります。東へ方向を変えました。周りは果樹園です。

井路縁川
そのまま進むと行き止まりです。正面にゴミ除けスクリーンがありその奥に樋管ゲートがあります。ゲートの奥で井路縁川の水は地下の水路トンネルへ入り堰野川、秋山川の川底を潜ったあと、甲西橋付近で開渠となり、その下流、五明大橋付近で坪川に合流しています。
この施設は地下水路トンネルの呑口(入口)施設であり、水中ポンプがあったので排水機能も備えているようです。
ここは地図にあるように写真左側は坪川の右岸堤防、右側は堰野川左岸堤防です。ここは両川に挟まれたデルタ地帯です。

井路縁川
ゲートから今たどってきた井路縁川上流を見ました。坪川の右岸堤防、堰野川左岸堤防が見えます。ここから見ると両川の堤防に挟まれた低地河川に見えます。脇に送電線鉄塔があります。

坪川・南アルプス市荊沢
同所から見た坪川上流の風景です。河道と左岸の建物を比較すると天井川化しています。地理院地図で標高を確認できます。

坪川と堰野川合流点
デルタの先端から下流方向の眺め。左が坪川、右は堰野川。両川の合流点なので堰野川も天井川ですね・・・。前方の橋は甲西橋です。

秋山川・堰野川・坪川合流点
下流の甲西橋から見た合流点の様子です。左から秋山川、堰野川、坪川です。送電線鉄塔の下に井路縁川地下水路トンネル呑口施設があります。

井路縁川・南アルプス市荊沢
堰野川、秋山川を水路トンネルで潜り甲西橋西側で開渠になった井路縁川。写真左側は坪川右岸堤防、右側は井路縁川と坪川を仕切る背割堤です。送電線鉄塔の下に呑口施設があります。

井路縁川・南アルプス市
県道42号線・富士川街道から見た井路縁川下流方向。坪川右岸堤防と背割堤の間を流れる井路縁川。

井路縁川・南アルプス市
その少し下流です。背割堤護岸が新しく改修してあります。前方の橋は五明大橋です。

五明大橋より坪川上流を望む
五明大橋より坪川上流を望む。背割堤はこの橋の上流で終わっています。この辺りまで背割堤を延ばさないと井路縁川の坪川合流はスムースに行かないのでしょう。流れる途中で地下に浸透したのでしょうか、井路縁川の流れは消えています。背割堤は大雨で両川の水位が上昇するとその威力を発揮すると思います。

初めて地図で井路縁川の立体交差を見つけた時は低地河川(井路縁川)が天井川を潜っていると思ったのですが、そうでもないみたいです。最後は天井川に合流するわけですからね。
井路縁川の坪川合流は、なぜこのような複雑な形を取ったのでしょう。専門家が測量・設計し最適な選択をした結果と思うのですが、一言でいえば「それがベストだったから」ですね。(^σ^)

五明大橋たもとに駐車した車に戻り外気温を見ると37℃を示しました。ひゃあ~体温より高いじゃん! 時刻は14:30過ぎ、あと一件探訪する予定を切り上げ釜無川・笛吹川に架かる三郡橋を渡り中央高速道甲府南ICへ向かいました。

其の216 甲府盆地の天井川を訪ねる・中央市の釜無川

 4月9日(木)晴れ、釜無川の天井川化の様子を見に行ってきました。国土交通省のHPで甲府盆地内を流れる釜無川、荒川、笛吹川が天井川であることを知り、2月から3月にかけ荒川、笛吹川を探訪しました。残る釜無川を探訪し甲府盆地の天井川シリーズを終えたいと思います。

釜無川・鏡中条橋
身延線小井川駅下車。釜無川に架かる鏡中条橋東詰までやって来ました。

釜無川・鏡中条橋付近
同地点堤防上から見た上流方向の町並み。同一視野に釜無川水面が入らなかったのですが、天井川化しているかな?といった感じです。

釜無川・鏡中条橋東詰付近
同地点堤防上から見た東方向です。
国土交通省のHPに「富士川中流部の天井川化の状況」図が掲載されています。甲府盆地の東西断面図ですが、図のようにマクロ的視点に立つと天井川です。
ここは山梨県中央市山之神です。

釜無川の菱牛・鏡中条橋付近
ここからは信玄堤を見るため釜無川左岸堤防に沿って上流へ歩きました。
歩き始めてすぐ目についたのがこれです。菱牛(ひしうし)と言い、笛吹川を歩いた時に河川敷に並べてありました。九割方土砂に埋まり機能していないように見えます。釜無川の土砂運搬能力は旺盛なようです。一つ上流の開国橋まで菱牛が続いています。

笛吹川の菱牛
これは笛吹川の菱牛です。三角錐や四角錐タイプがあります。

釜無川の標識
開国橋際の釜無川の標識。河口から74.5km。

釜無川・農業用水取水施設
かすみ橋付近の農業用水取水施設。「第2集水暗渠」と言います。下流にもあったので今日見る二つ目の取水施設です。河川敷内に水路が引きこんでありました。

釜無川・聖牛
甲州流伝統治水工法 聖牛(せいぎゅう)。コンクリート製で棟木の太さは20cmほどあります。信玄橋付近の案内パネルによると棟木の長さ9mを大聖牛、7mを中聖牛、未満が聖牛と言うそうです。読みは三省堂大辞林に聖牛(ひじりうし)とありますがここでは説明パネルのように聖牛(せいぎゅう)と読みます。

釜無川・上堰頭首工
農業用水取水施設・頭首工です。「上堰頭首工」と言います。
水利使用標識によると灌漑面積:250ha。取水量:最大3.05㎥/秒。年間を通じて取水しています。需要期に合わせ最低0.66㎥/秒まで4通りに細分化されています。水利使用者:竜王土地改良区。本取水口:山梨県甲斐市竜王字下河原。

上堰頭首工之碑
堤防上の「上堰頭首工之碑」。

信玄堤と水害防備保安林
堤防内に取り入れた用水。周りは水害防備保安林(水防林)でケヤキやエノキが植えられています。右(東)側の堤防は昔に作られた信玄堤の霞堤でしょうか。下記水害防備保安林の看板参照。

水害防備保安林看板
水害防備保安林の看板。

信玄堤・霞堤
信玄堤の霞堤(かすみてい)の説明パネル。
(現地fujikawa museum説明パネルより)

信玄堤公園
信玄橋上流、信玄堤公園の信玄堤と水防林。

釜無川・聖牛
信玄橋上流の聖牛。

釜無川・聖牛
上記上流の1基、丸太製の聖牛。これは大聖牛?かなり大きいです。

聖牛説明パネル
聖牛(せいぎゅう)とは。 (現地fujikawa museum説明パネルより)

釜無川・高岩頭首工
信玄堤公園の上流に頭首工が見えます。高岩頭首工といい昭和59年(1984年)全面改修して完成。それまでは聖牛等を並べて堰を造り取水していたそうです。(現地fujikawa museum説明パネルより)

竜王用水
高岩頭首工から取り入れた竜王用水。三社神社付近から下流を見る。

今日は釜無川の伝統的治水工法の一端を垣間見ました。この辺りは釜無川・御勅使川(みだいがわ)合流地点で大昔から洪水被害が多いところです。信玄堤はじめ昔から様々な治水工事が行われてきました。
現地案内パネルによると御勅使川のコントロール(石積み出し、将棋頭、堀切、十六石、御勅使川の筋替え)と信玄堤で洪水被害を抑えてきたようです。水道みち・水路好事家の管理人、興味を覚えました。現地を歩き先人の工夫をこの目で確認したくなりました。いつか再訪したいと思います。

鏡中条橋東詰の位置です。


其の215 甲府盆地の天井川を訪ねる・利根川と戸川

 甲府盆地の天井川シリーズの8回目です。
今回は前回投稿の利根川と長沢川の立体交差点から利根川を上流まで遡り、新利根川から戸川へ入り河口の鰍沢まで歩きました。4月2日(木)晴れの日に探訪しました。

三郡東橋、三郡西橋
身延線市川大門駅下車。今日は三郡橋を渡りました。笛吹川左岸から見た三郡東橋、奥が釜無川を渡る三郡西橋。

利根川、坪川合流点
3月23日に探訪した利根川と坪川合流点に10日振りにやって来ました。左が利根川、右が坪川です。どちらの河川も天井川です。天井川同士の合流は珍しいと思います。10日間で季節は移り桜がちょうど満開でした。今日は結果的に花見を兼ねたウォーキングになりました。

旧利根川・長沢排水機場付近
長沢川排水機場付近より利根川上流を望む。この下を長沢川が樋管で横断しています。

旧利根川・長沢排水機場付近
右岸堤防下から上流を見るとこんな景色です。

福祉橋より旧利根川上流を望む
福祉橋から旧利根川上流を望む。天井川化しているのは平地の坪川合流点から上流800m位までで、この辺りでは普通の河川です。護岸はブロックで、川底もコンクリートで固め浸食を抑えています。

一級河川旧利根川の標識
山梨県の一級河川旧利根川の標識。坪川合流点から上流約3.2km、新旧利根川分岐点までは「旧利根川」と言います。

山梨交通の電車
旧利根川沿い公園内に展示中の電車。案内パネルによると昭和5年から昭和37年6月まで甲府・甲斐青柳間20.3kmを運行した山梨交通の電車。昭和46年には江ノ電鎌倉・藤沢間を運行し昭和61年老朽化により引退。地元のここに里帰りしたそうです。

旧利根川の流路工
流路工です。両岸の護岸、床固工、水叩工など流路工の見本のような風景です。平地の天井川から急流河川の象徴流路工へと景観が変わりました。段々の床固工は新利根川分岐点まで何か所もありました。

旧利根川
天神釣橋付近で右岸に放流される用水。農業用水と思われますが貴重な河川維持用水に使っています。これより上流は水無川で流れはほとんどありません。

旧利根川・ふれあい橋付近
上流のふれあい橋より上流を望む。流路工でしっかり固めてありますが、流れはありません。一級河川旧利根川です。

旧利根川・河原町橋上流
大分上ってきました。河原町橋より上流を望む。段々に続く床固工。

新旧利根川分岐点
そのすぐ上流、旧利根川に架かる御幸橋より上流を望む。あっと驚く光景です。突然石垣に突き当たり旧利根川が消滅しました。

新旧利根川分岐点
石垣の向こう側から見るとこんな風になっています。左側の白い橋が御幸橋です。石垣は利根川左岸の堤防でした。探訪前、地図によると利根川はこの地点で直進と右へ二手に分かれるようになっていました。どのように分かれるかその景観を楽しみにしていたのですが、まさか完全に遮断しているとは・・・。右側の広い川が新利根川です。
ここは山梨県南巨摩郡富士川町舂米(みなみこまぐんふじかわちょうつきよね)です。

利根川
同地点から利根川上流を望む。一見してたどってきた旧利根川より広く河道断面が大きい川と分ります。

土石流危険渓流の看板
近くにあった「土石流危険渓流」の看板。
「土石流危険渓流 富士川水系利根川 土石流が発生する恐れがありますので大雨の時は十分注意してください。山梨県」

ここより上流、山間の利根川は土砂の運搬能力が十分にありそうです。新利根川完成前の旧利根川では大雨の時、河道断面が小さく氾濫が予想されます。また下流の平地部では土砂の堆積により天井川化が進行する恐れがあります。
もっと大事なことは途中氾濫なく流下したとしても低地部で天井川の坪川に合流することです。其の213、214で見たように坪川は富士川が洪水になると低地河川の五明川や長沢川が排水機場を経由して合流することになり流下能力を超える恐れがあります。能力を超えると堤防から氾濫し最悪は破堤し地域一帯が浸水する恐れがあります。
現地を歩いて見学した私の想像ですが、それを防ぐために新しい河道、新利根川が造られたと思います。先人のグッドアイデアですね。いつ頃のことでしょうか。詳しく調べてみたいですね。

ここからは新利根川(延長約1km)沿いに戸川に入り、戸川河口まで歩きました。

新利根川に架かる水路橋
新利根川を渡るコンクリート製の水路橋。農業用水路と思われますが農閑期なので水は流れていません。戸川合流点までに5か所の水路橋を見ました。

新利根橋より新利根川を望む
新利根橋より上流を望む。のどかな風景です。

新利根橋より甲府盆地を望む
新利根橋より北方に広がる甲府盆地を望む。この先の戸川は甲府盆地最南端に位置する富士川水系の支流です。

新利根川に架かる大久保橋
戸川合流点近くの大久保橋。水路橋も架かっています。こちらは水流あり。短い区間に五つもの水路橋。珍しいです。

新利根川・戸川合流点
戸川合流点より下流を望む。左が新利根川、右が戸川。

新利根川・戸川合流点
戸川に合流直後の床固工。左が戸川、右が新利根川の流れ。

戸川・第九号床固工
鰍沢警察署付近の2段式床固工。銘板を見つけました。参考になるので記します。
昭和28年度 戸川改修工事
第九号床固工 長67.9米、高3.0米
水通標高252.1米 山梨県 
 (銘板より)

鰍沢町
写りが悪いですが右岸堤防から見た鰍沢町の町並み。戸川が天井川化しているのが窺えます。河口近く旭橋付近。

戸川右岸・鰍沢町
富士川合流点近く、戸川右岸堤防から上流を望む。

富士橋西詰の石造物
おしまいに富士橋西詰の石造物です。左から地神塔、水神宮、道祖神です。右端の石祠内に双体道祖神が祀られています。

今日は予定通り天井川化した旧利根川と戸川、新旧利根川分岐点の様子を探訪し、おまけに新利根川を渡る水路橋を5か所も見られました。それに満開の桜も。この後富士橋を渡り身延線鰍沢口駅へ向かいました。
次回は甲府盆地天井川シリーズの締めとして、天井川化した釜無川本流の様子を見に行く予定です。何か新たな発見があれば良いですね。

今日のスタート旧利根川・坪川合流点です。
続きを読む
次のページ