横浜水道みちを行く

横浜水道みちの事なら何でも知りたがり屋の管理人がその水源を目指して探索探訪をします。時には独りよがりな感想意見を述べます。

其の492 広瀬ダムへ行ってきました・山梨県山梨市三富

 6月3日(日)晴れ、山梨県初の多目的ダム・広瀬ダムへ行ってきました。ダムカードも忘れずゲットしましたよ。(^σ^)/

広瀬ダム
広瀬ダム堤頂より広瀬湖を望む。美しい眺めです。一級河川富士川水系笛吹川上流の渓谷をロックフィル式で堰き止めた多目的ダムです。

広瀬ダム堤頂
広瀬ダム堤頂の道。車両は通行不可、歩行者は自由に通行し見学できます。

広瀬ダム・広瀬湖
広瀬ダム・広瀬湖全景(広瀬ダム・ダムカードより)
目的記号はFNAWPとあります。
洪水調節、河川維持水、かんがい、上水道、発電の五つです。

広瀬湖
広瀬ダム左岸の駐車場から見た広瀬湖です。左側はロックフィル式のダム堤体。右岸寄りの常用洪水吐ゲート、非常用洪水吐が見えます。
今日は6月3日、貯水位は冬場用のEL1,054mです。夏場用(6月15日~10月15日)は洪水に備えEL1,043mに下げるそうです。

広瀬発電所
広瀬発電所
ダム直下の広瀬発電所です。取水塔から取り入れた水で発電し、放流水は専用導水路で下流の天科発電所上水槽へ送っています。

広瀬ダム管理事務所
洪水吐東側の山梨県広瀬ダム管理事務所。こちらでダムカードをもらいました。左側生垣にダム直下へ下りる遊歩道入口がありますが、残念ながら今日は通行止めでした。下りれば間近から広瀬発電所や笛吹川へ維持用水を戻す放水路が見られたはずです。

広瀬ダム洪水吐
これは広瀬湖から見た常用洪水吐ゲートとその右側は非常用洪水吐です。常用洪水吐は2門のローラーゲートの開閉により放流量の調節を行っています。

広瀬ダム洪水吐ゲート
管理事務所から見た常用洪水吐ゲート。

広瀬ダム洪水吐
管理事務所から見た洪水吐(手前が常用洪水吐、奥が非常用洪水吐)。

広瀬ダム洪水吐
ゲート管理橋から見た洪水吐下流方向。ゲート放流したら凄い眺めになるでしょうね。ここから見たいですね・・・。

広瀬ダム洪水吐ゲート
ゲート管理橋から見た上流側広瀬湖です。

広瀬ダム非常用洪水吐
管理橋から見た非常用洪水吐です。常用洪水吐のゲートが故障した時はここから自然越流して放流します。

今年4月に訪ねたあつぎつつじの丘公園の遊水池洪水吐とそっくりですね。

広瀬湖の巡視艇艇庫
洪水吐の近くにこんな施設もあります。巡視艇の艇庫です。

広瀬湖の巡視艇艇庫
艇庫に2隻の巡視艇が格納してあります。

広瀬湖の取水塔
こちらは広瀬湖左岸駐車場付近の取水塔です。
河川維持水、かんがい用水、発電用水、水道用水の取水ゲートです。
塔の高さは52m、塔の太さは7m。望遠鏡型の伸び縮みするシリンダーゲートで取水し地下導水トンネルに流れて行きます。

これと同じ形の取水塔を昨年千葉県鴨川市の金山ダムで見ました。「其の416 千葉県鴨川市の円筒分水工巡り①」

取水塔付近に掲示の水利使用標識(広瀬発電所取水口)
取水塔付近に掲示の水利使用標識(広瀬発電所取水口)。
目的は水力発電、 取水量は7.50㎥/秒

広瀬湖湖畔「水源の碑」
駐車場の一角に立つ「水源の碑」。平成元年に三富村が造立。

広瀬ダム関連施設見学のあと、藤木調整池を見に行きました。
広瀬発電所を発した放流水は一部が維持水として笛吹川に戻され、導水トンネルで天科発電所→柚ノ木発電所へ送り発電後の放流水は藤木調整池に貯留し畑地かんがい用水、上水道用水として利用されます。

山梨県笛吹川水系発電管理事務所
正門から見た山梨県笛吹川水系発電管理事務所です。右側に柚ノ木発電所があり、その前にある藤木調整池に放流しています。

藤木調整池
正門脇から見た藤木調整池。広大な池です。広瀬、天科、柚ノ木発電所で発電に利用した後、かんがい用水や上水道用にここで分けています。およそ1km下流の藤木発電所にも送っています。右側に何やら取水施設が見えます。

笛吹川沿岸土地改良区
右側取水施設は笛吹川沿岸土地改良区の施設でした。ここで取水したかんがい用水は管路により笛吹川右岸側(延長11km)、左岸側(延長37km)の畑地(ブドウや桃などの果樹園)に送られます。詳細は笛吹川畑地かんがい事業をご覧ください。

後ろ側の山の中腹から柚ノ木発電所に下る水圧鉄管が見えます。

柚ノ木発電所水圧鉄管
おしまいに柚ノ木発電所水圧鉄管です。細いパイプは余水路鉄管。もの凄い急勾配です。水圧鉄管の長さは568m、管内径は1.8mもあります。

山梨県には今日訪ねた広瀬ダムのほかに五つのダムがあります。それぞれダムカードを配布しています。いつか訪ねたいと思います。

広瀬ダムの位置です。


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其の487 品木ダムへ行ってきました・群馬県吾妻郡中之条町

 八ッ場ダムを見学したあと品木ダムへ行ってきました。
品木ダムの築造目的は、普通のダムが持つ洪水調節ではなく、中和生成物を貯留するためのダムで、一風変わったダムです。

品木ダム
品木ダムです。草津温泉街を通り抜けやってきました。湖の色が独特で何とも言えない色合いですね。淡い青緑色に乳白色が混じっています。ダムの築造目的を示しているような気がします。

上州湯の湖
品木ダムによって出来た上州湯の湖です。大沢川、谷沢川が流入しています。左手からは草津温泉街の中を流れた湯川が流入しています。

品木ダム案内板
ダム湖右岸の品木ダム(上州湯の湖)案内板です。
品木ダムは中和生成物を貯めることが目的と書いてあります。洪水調節が目的ではありません。以下、案内板より要約です。

品木ダムに流れ込む三川は強酸性の川。ダム上流の工場で中和を行っている。中和をすると中和生成物が発生する。品木ダムは中和生成物を貯める目的で造られた。ダムの底に貯まった中和生成物や川が運んだ土砂の浚渫作業を定期的に行っている。

案内板にあるように品木ダムは国交省の施設で、管理は品木ダム水質管理所。

品木ダム浚渫工事看板
品木ダム浚渫工事の看板がありました。「ダムにたまった土砂を取っています」とあります。

品木ダム直下の湯川
品木ダム直下の湯川です。流れはなく水が滞留しています。

品木ダム洪水吐ゲート
洪水吐クレストゲートから見おろしました。ゲート放流すると湯川から白砂川、吾妻川、利根川へと流れて行きます。

品木ダム
正面から見た品木ダム。地形的にダム正面からは撮影不可なのでダムカード写真です。ダムの目的記号は「水質改善・P」とあります。Pは発電を意味します。

品木ダム・湯川発電所取水口
品木ダム右岸の群馬県営湯川発電所取水口です。中和した水を発電所へ送っています。発電所は白砂川右岸にあり吾妻川に合流した後利根川へと流れて行きます。

品木ダム・湯川発電所の水利使用標識
取水口付近に掲示の水利使用標識。一級河川湯川とあります。
水利使用目的は水力発電のため(湯川発電所)。

おしまいに品木ダムから見えた湯川の砂防ダムを見に行きました。轟々と落下する水音がここまで聞こえてきます。

湯川貯砂ダム
砂防ダムの滝です。水の色は乳白色です。湯川の上流は草津温泉の中を流れています。源泉掛け流しの温泉水(pH2.0の強酸性)も湯川に流れ込んでいます。眼前の滝は中和工場で中和剤(石灰石粉)を投入後の中和した流れです。

湯川貯砂ダム
砂防ダムの滝を真横から見ました。

湯川貯砂ダム
ダムの上です。土砂が目一杯貯まっています。中には中和生成物も含まれていると思います。
帰りにダムカードをもらうため国交省品木ダム水質管理所を訪れました。このダムの名前は「湯川貯砂ダム」と言うそうです。

国交省の中和事業により魚や生き物が住めない死の川だった吾妻川はよみがえり、魚が住み発電や生活・農業用水として利用できるきれいな川になりました。品木ダムは昭和40年完成の重力式コンクリートダムです。それにしても凄いことをやりましたね・・・。今日は珍しいダムを見学し勉強になりました。

品木ダムの位置です。

青色破線は湯川発電所へ向かう地下導水路です。「情報」ボタンから地形が見やすい「陰影起伏図」「色別標高図」に切替えできます。試してください。

其の486 八ッ場ダムを見学しました・群馬県吾妻郡長野原町

 5月21日(月)、建設工事中の八ッ場ダムを見学しました。
国交省の見学会案内パンフに「首都圏唯一の建設中ダム。平成31年度完成予定!!」とあります。またとないチャンスなので以前から機会をうかがっていました。4月からは予約不要となり気軽に参加可能となったので行ってきました。念願がかなって良かったです~。詳しくは見学会パンフをご覧ください。

吾妻川
これは途中で休憩した「道の駅あがつま峡」前を流れる吾妻川の下流方向です。下流の渋川で利根川に合流しています。

吾妻川
同、上流方向です。八ッ場ダムの建設工事現場はこの上流の吾妻峡谷です。

八ッ場ダムNo.3ゲート
見学会集合場所の川原湯湖畔公園駐車場で受付をすませたあとNo.3ゲートから工事現場へ向かいます。見学者は平日にもかかわらずざっと50人。人気があります。
私が八ッ場ダムを知ったのは、前原国交大臣の有名な八ッ場ダム工事中止宣言「公約ですから・・・」です。あの発言で読み方も知らなかった八ッ場ダムが全国区になりましたね・・・。

八ッ場ダム工事専用道路
工事専用道路をダムサイトへ向かって歩きます。ロープウエー用鉄塔が見えてきました。

建設工事中の八ッ場ダム
展望台眼下に広がる工事中の八ッ場ダム。凄い眺めですね・・。
見学者は吾妻川右岸に立っています。左側が上流、右側が下流になります。ダムの背中側に巨大クレーンが3基、ダム直下にも2基のクレーンが稼働しています。空中にはロープウエーで何かを運んでいます。
只今コンクリート打設工事の真っ最中です。さまざまな重機、作業員の姿が見えます。現在24時間体制で工事を行っているそうです。

ガイドさん(国交省の職員)の説明によるとダムの完成高さ116.0mに対し現在の進捗率は60%。八ッ場ダム建設の目的は①洪水調節 ②水道用水 ③吾妻峡景観保全 ④発電の四つだそうです。

八ッ場ダム展望台
見学者が立っている展望台の高さ(ダム堤高116.0mと同一)までコンクリートを打ち、完成するとダム堤頂長は290.8mになるそうです。
重力式のダムなので打設したコンクリートの重さで堰き止め、鉄筋は使わないそうです。ダム断面は直角三角形。

建設工事中の八ッ場ダム
対岸中央の茶色の塔2基が生コンを作る施設で、骨材を送るコンベアや生コンを下へ送るパイプが見えます。

建設工事中の八ッ場ダム  建設工事中の八ッ場ダム
ズームアップすると、さまざまな重機が行儀よく並んでいます。これらの重機はどのようにしてここへ降ろしたんでしょう。不思議ですね・・・。

建設工事中の八ッ場ダム
生コンを運ぶダンプが2台並んでいます。金属製のエルボ型パイプは洪水吐の空気抜き管だそうです。

建設工事中の八ッ場ダム・展望台に展示の骨材見本
展望台にコンクリートの骨材見本が展示してありました。大中小の骨材と砂。およそ2km上流の山を削りコンベアで運んでいるそうです。

建設工事中の八ッ場ダム・ロープウエー
ロープウエー用巨大鉄塔。

生コン用巨大バケツ
生コン用の巨大バケツ。ロープウエーにぶら下げて運びます。

建設工事中の八ッ場ダム・生コンを送るパイプ
生コンを送るパイプです。対岸に敷設したパイプが見えました。

八ッ場ダム直下の八ッ場発電所
写真中央はダム直下の群馬県営八ッ場発電所工事現場です。写真左端の水色のシートが掛けてあるのが常用洪水吐2か所。その上の緑色のシート掛けが水位維持用洪水吐だそうです。

八ッ場発電所工事看板
群馬県営八ッ場発電所工事現場の看板です。


見学時間は40分ほどの駆け足です。おしまいに一番気になっていることをガイドさんに質問しました。工事中、吾妻川はどこを流れているか?です。素朴な疑問でしょ。(^σ^)
八ッ場ダム仮堰堤
巨大クレーン上流側の仮堰堤で流れを堰き止め、左岸の崖の中に仮排水トンネルを掘り、ダムを迂回して下流へ流しているそうです。
やっぱりねえ・・・。ダム工事中でも吾妻川は流れるのを止めないので必然的にこうなりますね・・・。
巨大クレーンもどのようにして峡谷へ降ろしたのでしょう。だいたい想像はつきますが今日のところはこの辺で・・・。

吾妻川の八ッ場大橋
ダム見学会終了後、ダムカードをもらうため「道の駅八ッ場ふるさと館」へ向かいました。途中、八ッ場ダム上流の八ッ場大橋を渡りました。

建設中の八ッ場ダム
八ッ場大橋より吾妻川下流を望む。ダム工事現場が見えます。骨材を運ぶコンベアも良く見えます。旧吾妻線の線路跡をコンベアに利用しているそうです。

道の駅八ッ場ふるさと館・ダムカレー
道の駅八ッ場ふるさと館で昼食です。ダムカレーを注文しました。あれっ!ダムカード付きです。スタンプラリーでももらったので二枚ゲットで~す。(^σ^)/

八ッ場ダム・ダムカード  八ッ場ダム・ダムカード
八ッ場ダム・ダムカードです。お土産を買ったら別のカードも。


八ッ場大橋の位置です。

情報ボタンから陰影起伏図、色別標高図に切替え可能です。

其の467 八ツ沢発電所を訪ねる・山梨県上野原市八ツ沢

 前回の続きです。猿橋の水路橋から始めた八ツ沢発電所施設巡りの最終回です。

東京電力八ツ沢発電所
大野調整池から約4km離れた八ツ沢発電所へやってきました。
変電施設の向こう側、山の斜面に水圧鉄管が見えます。

東京電力八ツ沢発電所
ズームアップすると4本の水圧鉄管のほかに細い管が並行して下っています。上にある水槽の余水路かも知れません。間近で水圧鉄管を見るためフェンスに沿って歩きました。

八ツ沢発電所と中央本線
ちょうどJR中央本線の特急列車が通過。水圧鉄管の下を潜り抜けています。電車に乗っても気付く人はまずいないでしょう。

東京電力八ツ沢発電所
東側フェンス隙間から見た水圧鉄管と発電所建屋。堀のような道が発電所建屋に下っています。水力発電所の立地は険しい地形のところが多く重量物搬出入のためインクラインが敷設してあるのですが、こちらは車で直接搬出入するみたいですね。

東京電力八ツ沢発電所
東南の角を回り段々と水圧鉄管に近づいてきました。行けるところまで行ってみます。

東京電力八ツ沢発電所
水圧鉄管と発電所建屋が見るところまで来ました。発電機や水車が回る唸り音が聞こえてきます。只今発電中です。
運転中の発電所内部は中々見る機会がないのですが、一度だけ津久井発電所を見学した時に主軸の回転を目の前で見たことがあります。

東京電力八ツ沢発電所・水圧鉄管
通行禁止柵前まで来ました。眼前の水圧鉄管の威容!凄い迫力ですね・・・。しかしこれ以上先には行けません。この上には前回見学した大野調整池制水門から導水路隧道(第12号~18号隧道・国指定重要文化財)を流れてきた発電用水を貯める水槽があります。

八ツ沢発電所水槽
見上げると水槽(国指定重要文化財)はこんな感じです。水槽余水路も国の重要文化財に指定されていますがどれが該当するのかここからははっきり分りません。


上空から見た八ツ沢発電所水槽です。ズームアップしてください。

東京電力八ツ沢発電所
下方を見れば発電所建屋に入る4本の水圧鉄管が。今日は見学会ではなくひとりだけの探訪なので表から眺めるだけです。

八ツ沢発電所の概要を東京電力HPから引用します。
(1) 所在地:山梨県上野原市
(2) 河川名:相模川水系桂川
(3) 出力:4.2万kw(2~5号機、1.05万kw×4機)
(4) 営業運転開始:明治45年7月(全号機運転開始は大正2年9月)
(5) 有効落差:116.29m
(6) 最大使用水量:41.74㎥/秒
*重要文化財として指定されたものは、発電所の関連施設であり、上記発電設備は含まれない。


大野調整池に掲示の水利使用標識には取水量:27.83㎥/秒とありました。最大使用水量:41.74㎥/秒と差があります。駒橋発電所放流水を合せて利用しているためと思います。

八ツ沢発電所水圧鉄管と中央本線トンネル
左上を見ると中央本線のトンネルが水圧鉄管の下を潜り抜けています。

中央本線と八ツ沢発電所水圧鉄管
これは中央本線に架かるR20・甲州街道の橋から見た八ツ沢発電所水圧鉄管です。下り列車一両目の電車に乗ればこんな風景が見えるはずです。


発電機水車を回した用水は地下放水路で桂川支流の鶴川へ放流されます。最後に1kmほど先の放流口を見に行きました。

松留橋
鶴川河口近くの松留橋です。地下放水路はここで開渠になります。

東京電力松留発電所
松留橋より放水路下流を望む。二股に分かれています。左が東京電力松留発電所、右は放水路の終点で鶴川右岸へ向かっています。水を湛えているので放水路末端の制水門は閉じています。つまり松留発電所へ放水量(41.74㎥/秒)すべてを送水していることになります。

東京電力松留発電所
県道506号線鶴川に架かる橋から見た松留発電所と鶴川に合流する放流水。左側は放水路出口です。制水門が閉じているので流れはありません。当然ながら発電機水車を止めると制水門を開け放流されます。
水資源の有効活用でしょうがそれにしてもしっかりしています。「一粒で二度美味しい」をやっていますね・・・。(^σ^)
松留発電所の出力は1440kwだそうです。落差を得られないせいでしょうね。

桂川、鶴川合流点付近・上野原市
おしまいに桂川左岸沿いを走る県道506号線から見た桂川です。正面が上流で左手の方へ流れています。右側から鶴川が合流しています。

日本三奇橋・猿橋上流の桂川に設けた取水堰堤及び取水口制水門から取り入れた発電用水は延々と14kmを流れ下り発電機水車を回し電気を発生させた後、鶴川を経由して桂川へ戻って行きます。長い水の旅の終わりです。お疲れさまでした(水に対して)。
それにしても明治45年完成以来100年以上にわたって現役であり続けるのは凄いことですね・・・。私もあやかりたいです。
念願であった猿橋の水路橋の一から十までを私なりに探訪できほっとしました。

其の466 八ツ沢発電所施設・大野調整池を訪ねる・山梨県上野原市

 前回「其の465」の続きです。今回は八ツ沢発電所関連施設の大野調整池(大野ダム)探訪記です。

大野調整池堰堤(大野ダム)
中央本線四方津駅西方で甲州街道と別れ大野ダムへ通じる一本道に入りました。道路左手に大野調整池堰堤(大野ダム)が見えてきました。

大野調整池堰堤(大野ダム)
大野調整池堰堤右岸寄り天端からの眺め。
案内板があったのでその概要を記しておきます。
ダムの形式:アースダム(ゾーン型)
ダムの高さ:37.27m  ダムの長さ:309.10m
ダムの標高:296.97m  
(現地案内板:大野ダムの概要より)

大野調整池
大野調整池
堰堤右岸寄り天端から見た大野調整池。下の写真の正面に大野調整池制水門(八ツ沢発電所取水口)が見えます。探訪したのは2月11日(日)建国記念日です。1月22日の大雪がまだ残っています。

大野調整池の概要です。
池の容量:169.2万㎥  発電に利用できる容量:46.7万㎥
発電時に変化する水深:3.03m 
(現地案内板より)

案内板に大野調整池の役割について書いてありました。
電気の使用量が少ない夜12:00頃~朝6:00頃までは発電所を止め、調整池に水を貯める。電気使用量の多い昼間に調整池に貯めためた水を使って発電する。これを調整池式発電所と言う。 (案内板より要旨)

大野ダムの看板・施設案内板
池のほとりの大野ダム看板・水利使用標識・重要文化財八ツ沢発電所施設の案内板です。近くに別の案内板があり知りたいことがすべて書いてあります。
水利使用標識の内容は上流の取水口制水門前の標識と全く同じです。
河川名:一級河川相模川水系相模川(桂川)
水利使用目的:発電  取水量:27.83㎥/秒


大野調整池堰堤、大野調整池制水門、大野調整池余水路が国の重要文化財に指定されています。


八ツ沢発電所導水路を駒橋発電所下流の取水口から巡ってきたので、上流から順に施設を見て行きます。
八ツ沢発電所導水隧道出口付近
池沿いの道を走ると赤色の橋が架かったT字路に出ます。写真右側が隧道出口へ下りる管理用階段入口ですが関係者以外は通行止めです。添付地理院地図の南西から来る青色破線が導水路隧道です。

八ツ沢発電所導水隧道出口・大野調整池
柵の間から見た大野調整池。左側から流入したばかりの発電用水。前回見た第6号隧道で地下に潜った用水が再び地上に現れました。木々が繁茂し残念ながら隧道出口を見ることはできません。

大野調整池に浮かぶ神社さん
大野調整池左岸近くに浮かぶ小島。鳥居と祠があるので神社さんですね。この近くに八ツ沢発電所へ送水する施設があります。

東京電力八ツ沢発電所 大野調整池
ここがその施設です。門柱に「東京電力八ツ沢発電所 大野調整池」の表札がかかっています。ここからは施設が見通せないですね。

大野調整池制水門
対岸からズームアップで撮りました。3連の除塵機が見えます。先ほどの案内板にあった「大野調整池制水門」です。
石造り、レンガ造り、コンクリート造りの7連制水門。延長36.8m、開渠付属。 
(八ツ沢発電所施設案内板より)
3連除塵機を通過した水は7連制水門→開渠→隧道→上水槽→水圧鉄管→八ツ沢発電所へ流れて行きます。

大野調整池制水門・開渠
7連制水門(水門巻上機が林立しています)通過後の開渠。ここから導水隧道に入ります。隧道に吸い込まれる用水が渦を巻いていました。隧道はなぜが一旦北へ向かいその後東へ転じ発電所上水槽へ向かっています。地理院地図の青色破線がそれです。

大野調整池余水路
大野調整池に入った発電用水の出口はもう一か所あります。
「大野調整池余水路」です。これは左岸から見た大野調整池余水路です。この池はカモ類の天国です。カモの群れが浮かんでいます。

大野調整池・余水路に通じる道
せっかくなので対岸まで余水路を見に行きました。池沿いのこんな道(施設管理用の道)を歩きました。遠くに堰堤が見えます。驚いたマガモの群れが飛び立ちました。

大野調整池余水路施設
余水路施設直前の進入禁止柵前に到着。柵の間から見た「大野調整池余水路」施設です。
右側越流堤を越えた水が余水路に入り手前の隧道に入ります。ここから隧道入口は見えないです。石造り、レンガ造り、コンクリート造り、延長425.4m。国指定重要文化財です。

余水路は隧道で桂川まで伸びていると思ったのですが延長425.4mと意外に短いです。地理院地図を見ると大野調整池堰堤東側法面に突然川筋が出現しすぐ下流で沢に合流し桂川に注いでいます。突然出現する川筋までが余水路隧道と思われます。

大野調整池の重要文化財施設をすべて見学しました。ここは桜の名所として知られています。もう一度来たいですね。(^σ^)

次回は八ツ沢発電所施設探訪記の最終回です。発電所周りを歩いてきました。

大野調整池堰堤の位置です。


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