横浜水道みちを行く

横浜水道みちの事なら何でも知りたがり屋の管理人がその水源を目指して探索探訪をします。時には独りよがりな感想意見を述べます。

其の421 小石和用水路を探訪しました・山梨県笛吹市石和町

 9月13日(水)晴れ、笛吹市の小石和用水路を終点まで探訪しました。そんな遠くの用水路をなぜ知っているの?と言われそうですが、一昨年、笛吹川の天井川化を確認するため笛吹川に沿って歩いた時に見つけました。

小石和用水取水樋管ゲート
笛吹川右岸堤防上から見た小石和用水の取水樋管ゲートです。

小石和用水取水樋管ゲート
樋管ゲート直前のスクリーン。ゴミが引っかかっています。

小石和用水取水樋管取水口
取水堰もなく簡単なスクリーンを通し自然流下で取り入れています。地図を見ると笛吹川河道内に堆積した土砂を開削した水路で上流の本流からここまで導水しています。
自然流下なので流れていく先の田んぼはここよりも標高が低いことが分かります。
小石和用水取水施設のお陰で笛吹川の天井川化を確認できたわけですが、私的には用水路の流末がどこへ行くのかが気になります。用水路の余水排水は取水した川へ戻すのが普通です。ここのように天井川から取水した用水は元の川へ戻せないですね・・・。じゃあどうするか?答えは想像がつきますが、今日はそれを確かめるためにやって来ました。

小石和用水路・笛吹市スコレーセンター前
取水樋管ゲート管理橋付近から堤防内側を見ました。西へ向かう小石和用水路。用水路北側は笛吹市役所スコレーセンターです。
堤防下へ下りると分りますが3方向に分水し、堤防沿いを南、北にも流れています。

小石和用水取水樋管出口
堤防を貫いた樋管の出口です。角落しで北、西、南方向へ分水しています。

暗渠の小石和用水路
堤防に沿って南へ向かう小石和暗渠用水路。あとで分かりますがこの流れは下流で西へ向かった用水路と合流しています。

小石和用水路・笛吹市スコレーセンター付近
スコレーセンターに沿って西へ向かう小石和用水路。

渋川・笛吹市49号橋付近
水量が多い西へ向かう用水路を追ってみました。そのまま西へ向かうとこの川・渋川左岸にぶつかります。

小石和用水路・渋川49号橋付近
渋川から小石和用水路(右側の用水路)上流を見ました。渋川直前で道路を潜り東向きと南向きに分水しています。

小石和用水路
渋川左岸沿い親水公園内を南に流れる小石和用水路。

小石和用水路
その先渋川に架かる48号橋たもとを左折し東へ向かったところで暗渠の用水路は消えています。右折する細い用水路が見えます。

小石和用水路
細くなった用水路は左側のナス畑、右側の果樹園の間へ入って行きます。用水路はこれらのかんがい用と思われます。田んぼ向けは見なかったですね。

小石和用水路
一方、笛吹川右岸堤防沿いを南に向った小石和用水路は下流で開渠となり西方向へ分水しています。南方向は道がなくたどれません。

小石和用水路
分水し西へ向かう小石和用水路。下流で渋川直前の親水公園前で東へ分水した用水路と合流します。

小石和用水路
合流して南へ向かう小石和用水路。わかば保育園前を流れています。それにしても田んぼが見えないです。

小石和用水路
その先の五差路で暗渠になり西の渋川へ向かっています。

小石和用水路
渋川の54号橋から見た暗渠の小石和用水路。五差路からこちらへ向かって流れています。

渋川に合流する小石和用水路
54号橋で渋川へ合流する小石和用水路の余水排水。今日の探訪で小石和用水路は笛吹川と渋川に挟まれた圃場へ給水していることが分かりましたが、畑や果樹園はあっても田んぼは見かけなかったですね。

渋川
54号橋のひとつ下流の橋から見た渋川上流方向です。笛吹川より低地を流れる小石和用水よりもさらに低地を流れる渋川。どこへ流れて行くのでしょう。私は当初小石和用水がそのまま排水機場に流れ込みポンプで笛吹川に排水されると想像していました。低地河川の渋川へ合流とは予想が外れました。
これでは探訪記として中途半端です。別の日(9月21日)に渋川の流末を見に行きました。

笛吹市渋川
低地河川・渋川の終点です。清流橋から見た渋川の下流方向です。
ここは笛吹川右岸堤防と平等川左岸堤防に挟まれたデルタ地帯です。行き場を失った渋川に流れはありません。


デルタ地帯・渋川終点の排水機場位置です。地図は雄弁です。

渋川の排水施設
堤防上(笛吹川と平等川堤防は曲線状に繋がっています)から渋川上流を見ました。除塵機が稼働中でした。

渋川排水機場
堤防から見た排水施設。左が除塵機稼働中の建屋。手前は排水機場です。手前の調圧水槽の奥の建屋から吐出管が二本出ているのが見えました。施設名は看板や表札がなく不明ですが笛吹市の施設と思われます。

渋川排水機場
笛吹川の堤防から見た排水機場。排水樋管ゲートや管理橋は草が茂り見えません。

峡東浄化センター排水樋管ゲート
これはすぐ近くの笛吹川右岸の峡東浄化センターの排水樋管ゲートです。渋川河川水も排水機場から同様に排水しているはずですが草で覆われ見られなかったです。

予想通り最後はポンプ排水でした。確認できてよかったです。
気分すっきり次の目的地信玄堤・高岩頭首工へ車を向けました。

参考過去記事
「其の209 甲府盆地の天井川を訪ねる・笛吹市の笛吹川」

小石和用水取水樋管ゲートの位置です。

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其の420 田んぼの水はどこから②・神奈川県愛川町中津~角田

前回「其の419」の続きです。9月9日(土)に探訪しました。

愛川町・尾山水利組合の用水路
尾山水利組合の田んぼ北端から用水路上流を見ました。八菅橋から角田大橋に至る道路に沿って流れ、眼前の分水工に流れ込んでいます。

愛川町・尾山水利組合の用水路
その先で用水路は道路下を横断し右側に移りました。グレーチングフタの隙間から水流を確認できます。道路右側は中津川右岸です。取水口は近くにあるみたいです。

愛川町・尾山水利組合の用水路
すぐ先、道路から右へ逸れたところでゲートを見つけました。
これが取水ゲートならばめでたく今日の探訪は終わりです。見れば中津川の水面ははるか下の方にあります。これは暗渠用水路側面の排水ゲートみたいです。ゲート位置へ下りて観察すると暗渠用水路とおぼしきコンクリートの角が上流へ続いています。

愛川町・尾山水利組合の用水路
土砂吐ゲートから振り返るともうひとつゲートがあります。左側石段上から上記排水ゲートを撮影しました。足元だから気づかなかったのですが制水ゲート?でしょうかね。今は使われていないようです。

オニグルミの実と小枝
これは何でしょう。道路からゲートへ行く途中の道にオニグルミの実が3個と枯れた葉っぱ付きの小枝が落ちていました。果肉の中に堅いクルミの実が入っています。


暗渠用水路の上流を探しに行きました。中津川右岸沿いのこの道は前述のようにこの3月に歩いているので上流にもう一つ田んぼがあることを知っています。その余水排水を利用しているのでは・・・と閃きました。

愛川町・丸山耕地水利組合の用水路
1kmほど上流の田んぼ南端の用水路です。余水排水をゲートから中津川へ放流しています。「危険立ち入り禁止」の看板に丸山耕地水利組合とあります。下流に用水路暗渠入口が見えます。

愛川町・尾山水利組合の用水路
暗渠用水路入口です。近づけないのでズームアップしました。
これで私の推測は当りましたね。丸山耕地水利組合の用水路は尾山水利組合の田んぼまで一本で繋がっていました。取水源(取水口)は共通と言うことが分かりました。

愛川町・丸山耕地水利組合の田んぼ
余水排水ゲート上流、丸山耕地水利組合の田んぼです。害獣除けのネットでぐるりと囲っています。上流へたどります。

愛川町・丸山耕地水利組合の田んぼ
角田大橋に通じる道路沿いを流れる用水路。

丸山耕地復元完成記念碑・整理竣工記念碑
田んぼの端、角田大橋の手前150m位のところに「丸山耕地整理竣工記念碑」と「丸山耕地復元工事完成記念碑」が立っています。大きい方の碑に「衆議院議員河野一郎書」の文字が見えます。安倍内閣河野外相のお祖父さんですね。

愛川町・丸山耕地水利組合の用水路
記念碑の脇にレンガ巻の隧道があり、こちらに用水が流れています。丸山耕地水利組合の用水路の始まりです。右側に土砂吐ゲートがありました。
取水口はまだ上流にあるようです。探しに行きました。

愛川町・丸山耕地水利組合取水施設
角田大橋のたもと、フェンスの中に階段下り口を見つけました。先ほど見た「危険立ち入り禁止 丸山耕地水利組合」と全く同じ看板がかかっています。取水施設はこの崖下にあるようです。

中津川角田大橋
角田大橋から見おろすも樹木に遮られ施設は見えず。角田大橋を渡り左岸から見ました。橋の上流側にあるのですがやはり同様に見られません。

今日の探訪はここで切り上げました。冬場なら木々の間から見えるかもしれません。今回のテーマ「田んぼの水はどこから」は、ゲート等の取水施設を見られなかったのですが目的は達したと思います。意外なところから取水していてびっくりです。

中津川沿いの農業用取水施設と用水路は今回ですべて探訪し尽くした感があります。左岸が上流から田代、仙台下、坂本、牛久保、右岸は上流から今回の丸山、三田、昭和です。残りがあるとすれば半原です。

今回のスタート尾山水利組合の田んぼ北端の位置です。

其の419 田んぼの水はどこから①・神奈川県愛川町八菅山~中津

 今年3月28日、八菅神社例大祭で有名な火渡りを見学したあと中津川右岸に沿って上流の角田大橋まで歩きました。横須賀水道みちの管路隧道前で思わぬ発見をした日です。
9月9日(土)晴れ、その時通りがかった田んぼの実りの秋の風景と用水がどこから来ているのか見たくなり行ってきました。

中津川に架かる八菅橋
相模川の支流中津川に架かる八菅橋(はすげばし)です。前方の山が八菅山で中腹に八菅神社があります。中津川の河原に駐車しそこから歩きました。

八菅橋より中津川上流を望む
八菅橋から上流を見ました。釣り人が残り少ないアユ釣りシーズンを楽しんでいます。目的地の田んぼで遠く練馬からトンボの調査に来た愛好家に出会いました。人それぞれ休日を楽しんでいます。私は相変わらず用水路と田んぼ歩きです。

神奈川県愛甲郡愛川町八菅山の田んぼ
八菅橋の400mほど上流、八菅山(はすげさん)と中津川の間に開かれた田んぼです。左側の八菅山に沿って湧水を集めた沢が流れています。
今日は中央の農道を中心に田んぼの北の端(約800m先)までと、どこにあるのかわからない水源(取水口は多分中津川右岸)を目指して歩きます。

愛川町八菅山の田んぼ
幹線用水路から八菅山方向を見ました。ここは田んぼの南の端なので用水路は沢に向っています。農家の人の話ではこの辺りに青大将や毒蛇のヤマカガシが出るそうです。私は一度だけですが中津川左岸、仙台下用水路内の菖蒲田でヤマカガシを見たことがあります。するするっと動きが早く茶色と黒のまだら模様は気持ち悪かったですね・・・。今日は出てこないでほしいです。

尾山水利組合の用水路終点
用水路の終点近くです。余水排水は前方の沢に合流します。沢の近くにマムシが出るそうです。要注意。沢は八菅橋上流で中津川に合流しています。
フェンスに尾山水利組合(用水路管理者)の注意看板がかかっています。

愛川町八菅山の田んぼ・電気柵
この田んぼは周囲を害獣除けの電気柵で囲ってあります。外部電源はなく太陽光パネルで発電しているようです。この辺りの害獣は山から下りてくるイノシシだそうです。農家にとっては収穫直前の稲が荒らされたらたまったもんじゃないですからね。

尾山水利組合の用水路・愛川町八菅山、中津
田んぼを南北に縦断する幹線用排水路。左側が用水路で右側が排水路。

尾山水利組合の用排水路・愛川町八菅山、中津
上流から見た幹線用排水路。左側が排水路で右側は用水路。

愛川町尾山水利組合の田んぼ・開田記念碑
農道沿いに立つ開田記念碑です。昭和18年4月建立。

農道や畦道を歩いているとイナゴが次から次へと舞い上がり田んぼの中に逃げて行きます。ここは農薬を使っていないようでイナゴの天国です。イナゴの写真をいっぱい撮りました。

愛川町尾山水利組合の田んぼのイナゴ
害獣除けネットの上のおんぶイナゴ。

愛川町尾山水利組合の田んぼのイナゴ 愛川町尾山水利組合の田んぼのイナゴ

愛川町尾山水利組合の田んぼのおんぶイナゴ 愛川町尾山水利組合の田んぼのおんぶイナゴ
下2枚もおんぶイナゴです。画像クリックで拡大。

八菅山の砂防ダム
八菅山登尾入口前の農道から50mほど山へ入ると砂防ダムがあります。万が一の土石流から田んぼを守るためでしょうね。

八菅山沢沿いの彼岸花
近くの沢沿いの彼岸花のつぼみ。もうすぐ秋分ですね・・・。

愛川町尾山水利組合の田んぼ
中津川右岸道路沿いから見た田んぼの風景。黄金色に染まるのはもう少し先みたいです。ゆっくりした色づきが幸いして今日の探訪が実現しました。乾いた用水路は見たくないですからね。

用水取入れ風景・愛川町尾山水利組合の田んぼ
用水取入れの様子。角落しで堰上げし塩ビパイプで取り入れています。稲はまだ緑色、パイプの角度で水量を調節しています。右側の田んぼは色づいたので給水を止め乾いています。
出会った農家の方の話では稲の色づき具合を見てきめ細かく水量調節をしているそうです。

愛川町尾山水利組合の田んぼ
尾山水利組合の田んぼの北端に来て振り返りました。右手に八菅山、山裾に沢が流れ田んぼが広がっています。この辺りには山と田んぼと水辺の環境に適したイトトンボが生息しているそうです。それも珍しい絶滅危惧種のモートンイトトンボです。練馬から調査に来た愛好家の方に教えてもらいました。

あれこれ興味があり道草をするので時間がかかります。次回に続きます。「田んぼの水はどこから」?を究められるでしょうか。

八菅神社例大祭火渡りの模様と横須賀水道管路隧道の記事は
「其の377」で投稿しました。


尾山水利組合の田んぼ南端の位置です。

其の418 荻野川の小山谷戸堰用水路を歩く・神奈川県厚木市

 9月3日(日)晴れ、今年6月荻野川の農業用取水堰巡りをした時に見つけたゴム堰から始まる小山谷戸堰用水路を終点まで歩いてきました。

荻野川の小山谷戸堰
今日は神奈中バス荻野新宿バス停からの歩きです。
荻野川左岸から見たゴム堰(ゴム引布製起伏堰)です。ゴム堰はラバーダム、ファブリダムとも呼ばれています。用水路の通水が気がかりだったのですがゴム堰は只今稼働中です。右岸に取水ゲート、ゴム堰操作室が見えます。

荻野川の小山谷戸堰
右岸から見たゴム堰。左岸に魚道が設けてあります。

荻野川の小山谷戸堰・ゴム堰操作室
取水ゲートとゴム堰操作室。操作室に表札やゴム堰の銘板もなく施設の名称が分りません。ここは厚木市及川です。資料によると及川地区には及川金谷堰と小山谷戸堰の二堰があるのでこの施設は小山谷戸堰と思われます。

小山谷戸堰用水路
取水ゲート下流、町中を流れる用水路。

「用水路 ここからどこへ 行くのだろう」 doushigawa
小山谷戸堰から始まる幹線用水路を初秋の田んぼを眺めながら終点までたどります。

小山谷戸堰用水路
東へ向かう小山谷戸堰用水路。左側の田んぼ向け用水は少し上流で分水しています。

小山谷戸堰用水路
前方は県道63号線、荻野橋の南です。県道をトンネルで潜ります。

小山谷戸堰用水路
県道東側、小山谷戸堰用水路から給水を受ける田んぼです。暗渠になった用水路は田んぼ沿いを流れています。グレーチングの点検口が目印です。田んぼの東側を荻野川が流れています。もう一つのゴム堰・及川金谷堰はこの付近にあります。

小山谷戸堰用水路
県道63号線沿いの暗渠用水路。小山バス停付近です。

小山谷戸堰用水路
県道から逸れ丘の裾に沿って進む暗渠用水路。県道と荻野川に挟まれた田んぼは小山谷戸堰用水路の給水エリアです。

小山谷戸堰用水路
県道から暗渠用水路に下りました。田んぼへ給水の様子です。

小山谷戸堰用水路
暗渠用水路上は歩けそうもないので迂回をしました。その下流です。丘の裾沿いに流下する開渠になった小山谷戸堰の幹線用水路。

小山谷戸堰用水路のイナゴ
田んぼ脇の支線用水路で珍しい生き物を見つけました。バッタではありません。昔懐かしいイナゴです。農薬に負けず生き残ったんですね。他には見かけずこの一匹だけです。単独で繁殖はあり得ず他に仲間がいるはずです。

小山谷戸堰用水路
田んぼの外周道に沿って流下する小山谷戸堰の幹線用水路。

小山谷戸堰用水路・田んぼへ堰上げ給水
小山谷戸堰用水路・田んぼへ堰上げ給水
角落しで田んぼへ給水中です。稲はまだ緑色、黄金色になるまで給水は続くのでしょうね。

小山谷戸堰用水路
その先では田んぼから排水を受け入れていました。下流では排水路を兼ねています。

小山谷戸堰用水路
その先、十二天神社東を南流する小山谷戸堰用水路。

小山谷戸堰用水路
荻野川に架かる十二天橋西側、最後の田んぼを過ぎ大きく左へカーブする用水路。

小山谷戸堰用水路終点・荻野川に合流
カーブした先で荻野川に合流していました。急勾配で合流しているので荻野川増水時逆流の恐れはないのでしょう。樋管ゲートはありません。ここは十二天橋の100mほど下流です。
ゴム堰の頭首工から延長およそ1.5km、小山谷戸堰幹線用水路の終点です。荻野川から取水し田んぼを潤したあと余水排水は元の川・荻野川へ戻って行きます。用水路の標準的パターンでした。このあとは白根橋を渡り神奈中バス妻田薬師バス停へ向かいました。

次回は愛川町の中津川右岸の田んぼの様子をお伝えします。

小山谷戸堰頭首工の位置です。


其の412 西天竜幹線水路円筒分水工巡り⑥・長野県南箕輪村~伊那市

 前回からの続きでこのシリーズ最終回です。7月31日(月)晴れの日に探訪しました。

西天竜幹線水路円筒分水工・「神子柴31号」
大萱浄化センター前の「神子柴31号」分水工です。3方向へ分水しています。ここは伊那市西箕輪。
位置は35.868957, 137.950216です。

西天竜幹線水路円筒分水工・「御口32号」
「御口32号」円筒分水工の遠景です。左岸道路から30mほど入った田んぼの中にあります。進入路が草茫々で進めず。

西天竜幹線水路円筒分水工・「神子柴33号甲」
「神子柴33号甲」です。2方向分水です。

西天竜幹線水路円筒分水工・「神子柴34号」
「神子柴34号」です。見たところ現在は1方向のみです。

西天竜幹線水路・上伊那農高前
中央道伊奈ICに通じる県道87号線を過ぎ上伊那農高第二農場前を流下する西天竜幹線水路。

西天竜幹線水路円筒分水工・「山寺36号」
西天竜幹線水路円筒分水工・「山寺36号」
その先左岸沿いの「山寺36号」円筒分水工です。3方向に分水しています。

西天竜幹線水路・上伊那農高前
上伊那農高前で暗渠トンネルに入る幹線水路。

西天竜幹線水路
蛇行した暗渠の上を200mほどたどると開渠になりました。

西天竜幹線水路円筒分水工・「山寺37号」
その先、ミニサイズの扇形分水工。2方向に分水していました。
ゲート名は「山寺37号」。

西天竜幹線水路分水工・「沢尻・坂下38号甲」
ゲート名「沢尻・坂下38号甲」分水工。角形です。落下する水流音が遠くからでも聞こえます。草が茂り十分に観察できず。

西天竜幹線水路・「沢尻地区スライドゲート」
その先暗渠トンネル入り口の水門です。銘板によると「沢尻地区スライドゲート」と言います。純径間×扉高さ:3.8m×1.25m。
役割は「大泉ゲート」と同様と思いますが前方の鳥谷川を渡る伏越呑口前にあるので流量調節の働きもしているのでしょう。

西天竜幹線水路・鳥谷川伏越呑口
鳥谷川を渡る伏越(ふせこし・サイフォン)呑口前の注意看板。
上伊那郡西天竜土地改良区と南信発電管理事務所の連名です。

西天竜幹線水路・鳥谷川伏越呑口
呑口の中の様子です。上流で捨てられたゴミが浮いています。左側の湾曲部は余水吐?でしょうか。ゲートはなかったです。

西天竜幹線水路と交差する鳥谷川
鳥谷川左岸を上流へ迂回し橋から下流を見ました。川幅はそれほどでもありません。

西天竜幹線水路と交差する鳥谷川
左岸段丘崖の森沿いを鳥谷川は流れています。鳥谷川が作った谷を伏越で潜り抜けています。伏越吐口は右岸段丘の上にあります。

西天竜幹線水路・鳥谷川伏越吐口
右岸段丘上の伏越吐口です。5m四方くらいのフェンスの中の池です。
何もない丘の上に忽然と池が出現。面白いですね・・・。写真の左側水面下で吹き上がっています。驚いたことにめだかくらいの大きさの稚魚の大群が泳いでいました。どこから来たのでしょうか不思議です。右側のかまぼこ型は何でしょう。鳥谷川への排水用でしょうか。

西天竜幹線水路・鳥谷川伏越吐口より下流を望む
鳥谷川伏越吐口から南を見ました。西天竜土地改良区が管理する西天竜幹線水路暗渠上の道路です。暗渠を下流へたどりました。

西天竜幹線水路・(株)グローリー前
(株)グローリー前で開渠になりました。

西天竜幹線水路分水工・「沢尻・坂下40号」
その先県道361号線手前の分水施設。角形のコンクリート桝の中で2方向分水。ゲート名「沢尻・坂下40号」。

西天竜幹線水路・県道361号線南
県道361号線より西天竜幹線水路下流を望む。流れがありません。

長野県企業局西天竜発電所
西天竜幹線水路はその先長野県企業局西天竜発電所の中へ入って行きます。無情にも「立入禁止」の看板が。

長野県企業局西天竜発電所構内
フェンスの中の様子です。ここは西天竜発電所の構内です。現在はかんがい期なので流れ込んだ余水は発電所上水槽の余水吐から小沢川に排水されていると思います。
非かんがい期は発電所上水槽に溜められ水圧鉄管から発電機を経由し小沢川に放流されます。

水利使用標識・西天竜頭首工 水利使用標識・西天竜頭首工
参考までに西天竜頭首工に掲示の水利使用標識を再掲します。
●左は水利使用者が上伊那郡西天竜土地改良区
水利使用目的はかんがい用水で最大5.54㎥/秒
かんがい面積986ha
●右は水利使用者が長野県
水利使用目的は発電事業用で最大5.56㎥/秒

西天竜発電所
西側から見た発電所の施設。地図で確認するとゲートの左側が上水槽、右側に水圧鉄管。崖下に西天竜発電所があります。

小沢川左岸段丘崖から小沢川を望む
上記から南方向を見ました。小沢川は谷底を流れています。小沢川は伊那市内で天竜川に合流するので結局は取水した元の川・天竜川へ戻って行くことになります。西側に中央道が見えます。
ぐるっと大回りをすれば下の道から発電所の建屋、水圧鉄管などが見られるはずですがこの炎天下では体力の限界です。今日の探訪はここで切り上げ帰路につきました。

西天竜頭首工から始まる延長25kmの西天竜幹線水路水辺の旅を終えました。円筒分水工群に伏越や水路橋など変化に富んだ西天竜幹線用水路、加えて伊那盆地の雄大な景色も見られ大満足です。
さて円筒分水工巡りでは結局いくつの分水工が見られたでしょう。円筒分水工(扇形含む)が29基、角形が3基で計32基を数えました。

今日のスタート「神子柴31号」分水工の位置です。

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